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工法・技法についての左官の用語

工法・技法のイメージ

工法・技法の用語集について。

同じ材料を使っても、「どう塗るか」「どんなパターンを付けるか」で、壁の表情はまったく別物になります。フラットに押さえた静かな面なのか、コテ跡を活かした躍動感のある面なのか、骨材を見せるラフな質感なのか――その違いを生み出しているのが、左官の仕上げ工法・技法です。

このページでは、かき落とし・引きずり・スタッコ・パターンローラー仕上げといった代表的な仕上げ方から、コテの動かし方や層の重ね方で印象を変える技法まで、「見た目」と「施工プロセス」の両面から理解しておきたい用語を整理しています。名称だけでなく、「どんな場面で使われるのか」「どの素材と相性が良いか」「どんな失敗が起きやすいか」をイメージしやすいよう、他の用語集(素材・スタイル・トラブルなど)との行き来も前提に構成しています。

施主にとっては、カタログの写真を見ながら「この質感、どんな仕上げ工法なんだろう?」と読み解く手がかりに。設計者や職人にとっては、「このコンセプトならどの技法を選ぶべきか」を検討するための下地として、この仕上げ工法・技法の用語集を活用してください。

工法・技法の用語一覧

厚塗り仕上げのイメージ

厚塗り仕上げ

下地 の上に通常より厚い層(目安:数ミリ〜数センチ)でモルタルや左官材を複層塗りし、凹凸の表情・強度・面修正量を確保する仕上げ。

洗い出しの床・土間仕上げ

洗い出し

洗い出しは、モルタルやセメントに骨材を混ぜて塗りつけ、硬化前に表面を水で洗い流して骨材を浮き出させる仕上げ方法。

薄塗り仕上げのイメージ

薄塗り仕上げ

下地の上に薄く材料を塗布する仕上げ方法。軽量化やコスト削減が図れ、乾燥も早い。

大壁工法のイメージ

大壁工法

サイディングの目地、継ぎ目を目立たなくして、工法の総称。国内サイディングメーカー各社が工法を販売している。

掻き落としの外壁の表情

かき落とし

外壁左官仕上工法のひとつ。主に、外壁に多い。仕上材が乾かない時に剣山状の硬いブラシやワイヤーブラシで表面を数ミリ削ぎ落す工法。

金鏝仕上げはコンクリート土間などに使われる

金鏝仕上げ

金鏝仕上げは、コンクリートやモルタルの表面を金鏝で押さえて平滑に仕上げる工法で、床や土間に多用される。

きょうかべのイメージ画像

京壁

(;キョウカベ)
日本の伝統的な左官塗り壁のひとつ。関西地方で採れる色土を主原料とした土壁。

鏝絵のイメージ画像

鏝絵

道具を使って壁面に立体的な絵や模様を描く技法で、装飾性と職人技が融合した美術的表現。日本の伝統建築に見られる。

鏝仕上げのイメージ、精度だけなくスピードも求められる

鏝仕上げ

鏝仕上げとは左官職人が鏝(こて)を使い、壁や床の表面を押さえながら仕上げる工法。塗り方や角度で模様や光沢が変わり、意匠性と技術力が試される。

コテ波の良し悪しが仕上げに影響する

コテ波

左官仕上げ面にコテ運びとコテ圧の差で生じるうねり状の凹凸や陰影。意図して残す意匠的な波と、フラット仕上げで生じる不具合としての波の両義がある。

左官仕上げのイメージ、外壁だけでなく、内装にも

左官仕上げ

モルタルや石灰系などの材料を鏝で塗り付け、押さえや引き摺りで表面を成形する仕上げ。

ジュラクカベのイメージ

じゅらく壁

和室、床の間、茶室などで多く使われ「土」を仕上げに塗る 土壁 のこと。自然素材の原料を使うため高い調湿、消臭、防火などの機能がある。

スタッコ仕上げのイメージ

スタッコ

表面に凹凸をつけて仕上げる装飾性の高い塗り壁技法。

スタンプコンクリートのイメージ 様々な種類が有って楽しい

スタンプコンクリート

スタンプコンクリートとは、コンクリートの表面に型模様を押し付けて、石やレンガ、木目などの質感を再現する装飾仕上げ工法です。高耐久でデザイン性の高い外構仕上げとして人気があります。

砂壁のイメージ 古くなるとボロボロ落ちて来る

砂壁

石膏ボード、モルタルなどの壁の上に砂と糊を練ったものを仕上げ材として塗った壁。砂のざらざらした感触があり和室や床の間の内壁に多く使われる。

繊維壁

パルプや紙繊維、化学繊維などを糊で混ぜ水で練ったものを塗った壁。仕上がりがさわやかで吸音性、調湿性に優れている。

外断熱のイメージ 日本では内断熱が主流だが海外では外断熱が主流

外断熱

外断熱は建物の柱や梁を含む構造体全体を断熱材で外側から覆う工法。室内の温度変化を抑え、結露防止や省エネ性を高める特徴がある。

ツーバイフォーのイメージ

ツーバイフォー

縦5.08cm(2インチ)×横10.16cm(4インチ)の角材のことを指す。この角材を主に使用して作られる木造枠組壁工法のことを「ツーバイフォー工法」という。

つちかべのイメージ画像

土壁

土壁は、古くから日本で使われてきた塗り壁で、下地から表面まで土を使った壁のこと。調湿作用があるため、日本の高温多湿な気候に適した壁である。

ツヤ出し仕上げ、鏝などで表面をこすり、光沢を出していく

ツヤ出し仕上げ

表面に光沢を与える仕上げ技法。高級感や清掃性を高める効果がある。

テラゾーは天板などに使用される

テラゾー

テラゾーは、大理石やガラスなどの骨材をセメントや樹脂で固め、表面を研ぎ出して仕上げた建材。高級感と耐久性を兼ね備え、床や壁の仕上げに用いられます。

研ぎ出し仕上げのイメージ

研ぎ出し仕上げ

研ぎ出し仕上げは、モルタルやセメントに 骨材 を混ぜて塗りつけ、硬化後に表面を研磨して石材のような質感を表現する仕上げ方法。

中塗り仕上げ、ラフな質感が近年再注目されている

中塗り仕上げ

下地の不陸を整え、厚みと平滑性を確保する“中間層”を最終意匠として見せる左官仕上げ。

信長壁の外観画像

信長壁

1560年、織田信長が桶狭間の戦いの出陣の時、熱田神宮に必勝祈願し勝利を収め、そのお礼として奉納して作られた塀。

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パルプウォール工法

内装の縦横のひび、クラックを大幅に軽減。パルプ紙繊維・不織布の壁紙クロス工法。上から、漆喰、自然塗料が塗れる。

平滑な仕上げのイメージ、古くからある手間の掛かる仕上げ

平滑仕上げ

左官材で凹凸を消し、鏝で滑らかに整える技法。精度と手際が仕上がりに大きく影響する。

マット仕上げのイメージ

マット仕上げ

光沢(鏡面反射)を抑え、拡散反射で落ち着いた見え方に仕上げる意匠・質感の総称。材料側(艶消し配合・粒度)と施工側(押さえ方・表面粗さ)の両面で成立する。左官では漆喰や珪藻土、塗装では艶消し塗料で実現する。

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リシン

モルタル外壁の仕上げ材として価格も安い為、一般的な住宅で広く使用されている表面化粧材。

DIYのイメージ画像

DIY

専門業者に依頼せず、住まいの改修・製作・補修を自分で行う行為や文化。道具・材料を自分で選び、計画→施工→安全管理→後片付けまでを担う事。

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RC造

RC造とは鉄筋コンクリート造の略称で、鉄筋による引張強度とコンクリートの圧縮強度を組み合わせた構造形式。住宅から高層建築まで幅広く用いられる。

重要な左官用語

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まずはこれだけでOK!重要な用語だけ抑えておいてください。

Author:神谷幸仁

株式会社 川幸 代表取締役

対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重、静岡など一部)
対応できる工事:左官工事業・屋根工事業・板金工事業・塗装工事業・防水工事業・内装仕上工事業
お薦めのデザイン:
備考:左官のみならず、住宅の困り事は何でもご相談ください。
<プロフィール>
愛知県高浜市出身、丑(うし)年、かに座
【好きなもの】レバニラ炒め、ペプシコーラ、映画:フォレスト・ガンプ/一期一会、書籍:昭和歴史 昭和天皇関連本、絵画:鏝絵、作家:伊集院静、筆記具:万年筆
【苦手なもの】携帯電話の取り扱い説明書、コカ・コーラ、簿記経理の本、キャバクラの女の子、生温くなったアイスコーヒー
【マイブーム】ボールペンを使いきって、替芯を買う事

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愛知県高浜市田戸町3丁目6−12