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信長壁とは?(のぶながかべ/Nobunaga-style wall finish)
1560年、織田信長が桶狭間の戦いの出陣の時、熱田神宮に必勝祈願し勝利を収め、そのお礼として奉納して作られた塀。
西宮神社(兵庫県)の 大練塀、三十三間堂(京都府)の 太閤塀 とともに日本三大土塀のひとつ。土と石灰を油で練ったものと 瓦 を積み重ねて上部に瓦葺きの屋根を据えて作られている。長さは今では120メートル程だが、当時は400メートルあったと言われている。
使いどころ/目的
- 内装
- 店舗・展示空間などで、ラグジュアリーやクラシック寄りの演出をしたい壁面
- アクセントウォールとしての象徴的な面(ホテルライクの強い演出)
- 外装
- 一般的ではない。採用する場合は耐候性・汚れ・退色を含め仕様書を優先(本稿では一般論のみ)
- 下地条件
- 設計・診断・維持管理
- “金箔っぽい”の方向性(ツヤ、粒感、凹凸、経年変化)を施工前に共有する
- 部分補修は色差・艶差が出やすい前提で計画する
〈混同・誤用に注意〉
- 「信長壁」は商品名・工法名として固定されていないケースがあるため、材料名や工程を推測して断定しない。
- もし特定のメーカー・製品・仕様を指している場合は、採用品の仕様書が最優先となる。
似ている用語
- 信長壁とラグジュアリー:ラグジュアリーはテイスト全般、信長壁は金色・箔調の連想で呼ばれることがある。
- 信長壁とクラシック:クラシックは様式、信長壁は象徴的な意匠表現の呼称として使われがち。
- 信長壁とホテルライク:ホテルライクは空間演出、信長壁はアクセント面の表現として寄与しやすい。
- 信長壁とツヤ出し仕上げ:ツヤ出しは状態、信長壁は色味・意匠イメージの呼称。
施工上の注意点・よくあるミス
- 下地・含水
- 含水ムラがあると色ムラ・艶ムラが強調されやすい。乾燥状態を整える。
- 下地が粉化していると密着性が落ち、トップコート含め剥がれやすい。
- 温湿度・養生
- 乾燥条件で光り方・ムラ感が変わりやすい。試し塗りでイメージを固定する。
- 養生の境目がそのままラインとして残りやすいので、テープ処理の計画が重要。
- 材料選定
- 具体の材料・工程は製品差が大きい。本稿では一般論のみとし、採用品の仕様書を優先する。
- 目地・取り合い
- 出隅・見切り材まわりで光が跳ねると粗が目立つ。ラインの精度を優先する。
- 雨仕舞い(外装の場合)
- 外装採用は汚れ・退色・雨だれの影響が大きい。意匠と耐候を分けて検討する。
関連する用語
意匠系の塗り壁仕上げ|ラグジュアリー・箔調・ツヤの作り方
ラグジュアリー/クラシック/ホテルライク/ツヤ出し仕上げ/トップコート/塗り直し/取り合い/見切り材
KABE-DAN - point of view –
3大土壁のひとつ。熱田神宮の近くに住んでいたのでガキから見ていた。
もちろんその頃は信長塀は認識していないけど。今は毎年正月にお参りに行った時に見ている。
信長塀については以前blogに書いているので興味ある方は見て下さい。



