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モルタル

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外壁リフォームとメンテナンス

モルタル(mortar)とは?

主に外壁に使用され、 セメント に 細骨材 を混ぜ加水して壁に塗る素材の事。固化剤としてセメント、 石灰 、 石膏 を用いて、骨材 には細骨材と呼ばれる~5mmの砂を使用する。 比率は1:2 又は 1:3で混ぜ合わせる。

モルタルは近年細骨材や繊維が改良され、 クラック のリスクが低下しただけでなく、柔軟性の向上、ならびに軽量化によってデザイン性の高い外壁が容易となった。

使いどころ/目的

  • 内装
    • モルタル下地(タイル仕上げや塗装仕上げの下地づくり)
    • 玄関土間のモルタル仕上げ、段差解消の不陸調整
    • クラック補修や欠けの充填
  • 外装
    • 外壁モルタルの下地〜仕上げ(塗り壁のベース)
    • 基礎巾木 や外構の補修・成形
  • 下地条件
    • ラス網や下地材に押し込む塗り方で、付着と厚みを確保する
    • ALCパネルやコンクリート下地では、取り合い・目地計画が重要
  • 設計・診断・維持管理
    • ひび割れ(クラック)や浮きは、下地の動き・含水・養生不良などが起点になりやすい
    • 吸水率や凍害リスクがある環境では、仕上げと保護層の考え方まで含めて検討する

〈混同・誤用に注意〉

  • コンクリート」は骨材を含むことが多く、モルタルは砂中心で塗り材として扱われることが多い。現場では呼び分けが曖昧になるため、用途(下地モルタル/補修モルタルなど)も併記すると誤解が減る。

似ている用語

  • モルタルとコンクリート:モルタルは砂中心で塗り付けや下地調整に向き、コンクリートは構造体や床の打設に使われることが多い。
  • モルタルと樹脂モルタル:樹脂モルタルは樹脂成分を含み、付着性や補修用途を意識して使われることが多い。
  • モルタルとフィラー:フィラーは微細な凹凸を埋める下地調整材で、モルタルより薄層で使うことが多い。
  • モルタルと下地調整:下地調整は作業・工程の呼称で、モルタルはその手段のひとつ。

施工上の注意点・よくあるミス

  • 下地・含水
    • 下地が乾きすぎると急激に水を吸われ、付着不良や表面の引きずりが出やすい。吸水調整材やプライマーの扱いは採用品の仕様を優先する。
    • 湿った下地に無理に施工すると、白華や剥がれの原因になりやすい。
  • 温湿度・養生
    • 養生不足で乾燥が速いと、クラックや表面の粉吹きが出やすい。
    • 低温時は硬化が遅れ、次工程に移るタイミングを誤ると欠けやすい。
  • 材料選定
    • 仕上げ用途(床・壁・補修)で要求が変わるため、本稿では一般論のみとし、採用品の仕様書を優先する。
    • 粒度分布が合わないと、塗りやすさと仕上がりにムラが出やすい。
  • 目地・取り合い
    • 誘発目地や打ち継ぎを無視して連続面にすると、不規則なクラックが出やすい。
    • 見切り材や巾木まわりを後回しにすると、欠け・段差が残りやすい。
  • 雨仕舞い(外装の場合)
    • 外装は雨水が入る前提で納まりを組む必要があり、取り合いと水切りを優先して計画する。

関連する用語

モルタル工事の基本|下地づくり・目地・クラック対策
モルタル下地/コンクリート/ラス網/樹脂モルタルフィラー/吸水調整材/誘発目地/打ち継ぎ/クラック補修/中性化ならし鏝面引き鏝リノベーション化粧目地アクセントウォールブロック鏝



プロのコメント

外から中へ広がる素材

【現場のコツ】
モルタル仕上げは、従来は勝手口やテラスなど外部で使われることが多かったですが、近年は玄関や内部壁にも採用されるケースが増えています。内部で使う場合は、質感や色ムラがそのまま意匠になるため、コテ跡や乾きムラの出方を事前に確認しておくと仕上がりのイメージが共有しやすくなります。
【やりがちな失敗】
内部でも外部と同じ感覚で仕上げ、ムラやコテ跡が想定以上に目立ってしまうことがある。
【場面で選ぶ】
勝手口・テラス→モルタル仕上げ(耐久重視)
玄関・内部壁→モルタル仕上げ(意匠重視)
【注意が必要な箇所】
特になし

稲熊サトシ
稲熊サトシ
愛知県名古屋市を拠点に、内装・外壁左官工事や漆喰・珪藻土・タイル施工など幅広い業務に対応。株式会社イナマサ業務店の代表として職人の送り出しから現場作業まで一貫して担い、地域に根ざした丁寧な仕事を重視している。
主な対応エリア:岐阜県|静岡県|愛知県|三重県
所在地:愛知県名古屋市天白区海老山町1105

「一鏝塗れば材料の機嫌がわかる」

【現場のコツ】
壁塗りの場合はセメントを多めにする現場が多いです。材料が落ちにくくなり作業性が向上しやすいためです。ただし、バケツ一杯作って実際に鏝で塗ってみて、塗りづらさを感じたらその場で砂やセメントを調整するのが基本的な流れになります。

【やりがちな失敗】
セメントを増やせば塗りやすくなると思って多く入れすぎることがあります。確かに粘りは出ますが、セメントや水が多すぎると収縮で割れやすくなる場合があるので注意が必要です。

【場面で選ぶ】
壁面→セメント多め(材料が落ちにくく塗りやすい)
一般的な配合→セメント1:砂3の基準から現場調整

【注意が必要な箇所】
特になし

生田泰幸
生田泰幸
愛知県碧南市を拠点とし、西三河地域を中心に左官工事全般を手がける。漆喰・珪藻土・土間・ブロック・レンガ・タイルなど多様な施工に対応。2010年に父の経営する生田左官に入社し、技術と人への配慮を両立した工事を心がけている。
主な対応エリア:愛知県
所在地:愛知県碧南市中後町3丁目96番地