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中性化(読み方:ちゅうせいか/英語表記:carbonation)とは?
コンクリート中のアルカリ性成分が空気中の二酸化炭素と反応してpHが低下し、鉄筋の防錆環境が弱まる現象。
使いどころ/目的
- 劣化診断:外壁・梁・柱・基礎で、ひび割れや剥離のリスク要因として確認する
- 改修計画:補修範囲や再発防止(防水・表面保護・断面修復など)を考える材料にする
- 仕上げ選定:通気・透湿と雨水侵入のバランスを意識し、下地の含水を増やさない方向で検討する
- 注意:「表面が白い=中性化」ではない。白華や汚れと混同しない
似ている用語
- 塩害:塩化物で鉄筋腐食が進む現象。中性化はCO₂反応でpHが下がる
- 凍害:凍結融解による物理劣化。中性化は化学的変化が起点
- 白華(エフロ):析出物が白く見える現象。中性化は見た目に出ないことも多い
- クラック:ひび割れの状態・症状。中性化は下地側で進む劣化要因の一つ
施工上の注意点・よくあるミス
- ひび割れ放置:雨水や空気の通り道になり、劣化が進む要因になる
- 下地の脆弱部を残す:浮きや脆弱部を残したまま仕上げると、早期に剥離しやすい
- 補修材の適用ミス:断面修復・表面保護の目的が曖昧だと、必要な性能が満たせない
- 含水管理不足:雨天施工・乾燥不足で後工程トラブル(付着不良・白華など)を誘発しやすい
- 仕上げの役割誤解:塗装や左官仕上げは万能ではない。納まりと維持管理もセットで考える



