ようこそ!ゲスト さん

シーリング

« Back to Glossary Index
シーリングのイメージ

シーリングとは?(sealing, sealant)

建築の目地や取り合い部に弾性の充填材(シーリング材)を打設し、防水・気密・可動追従を確保する仕上げ・防水行為。バックアップ材やボンドブレーカー二面接着をつくり、所定の**断面形状(幅×深さ)**で性能を発揮させる。

使いどころ/目的

  • 外壁
    • 伸縮目地・サイディング目地・出隅入隅・サッシ廻りの止水と可動追従
    • タイル・石貼りの打継ぎ部・取り合いの雨仕舞い補助。
  • 屋根・バルコニー
    • 防水層端末・笠木端部の端末シール(防水層の止水設計と整合)。
  • 内装・設備
    • 水回りカウンター・巾木上端・機器取り合いの見切りと止水、気密補助。
  • 下地条件(混同・誤用に注意)
    • 仕上げ目地と伸縮目地は別。伸縮目地は下地から連続、シーリングはその表層処理
    • 塗装前提の可否上塗り材との相性は製品仕様で確認する。

似ている用語

  • シーリングとコーキング:現場ではほぼ同義で使われるが、弾性充填による気密・防水を指す点は同じ。
  • シーリングと伸縮目地:シーリングは可動する隙間の充填材。伸縮目地は建物の動きを吸収するための計画された隙間で、二面接着のシールを伴うのが一般的。
  • シーリングと誘発目地:誘発目地は割れの位置を誘導する切り込みで、必ずしも充填しない。機能と目的が異なる。
  • シーリングと充填パテ:パテは平滑化・小欠損の整形が主。シーリングは可動追従・止水が主。
  • シーリングと防水層端末金物:金物は一次止水・機械的保護。シーリングは二次止水・隙間充填として組み合わせる。

施工上の注意点・よくあるミス

  • 三面接着
    • 底面にも接着して破断・追従低下バックアップ材ボンドブレーカー二面接着を必ず作る。
  • 断面設計不良
    • 幅に対して深さ過多/不足は破断・剥離の原因。所定の形状比を守る。
  • プライマー不適合・塗り忘れ
    • 早期剥離。指定プライマーを清潔・乾燥面に施工。油分・粉じんは除去。
  • 温湿度・露点管理不足
    • 低温・高湿・結露面に打設→気泡・付着不良常温域・乾燥面で行い、雨天時は避ける。
  • 養生・マスキング不備
    • はみ出し・汚染。テープ幅を一定に取り、ヘラ押さえ後すぐ剥離
  • 可とう性能の誤選定
    • 床・車両荷重部に低性能材たわみ・破断。部位に応じて高耐候・高可とう等を選ぶ。
  • 重ね打ちの乱用
    • 劣化上に打継ぎしても界面弱層が残る。撤去→プライマー→新規打設が基本。
  • 塗装との不整合
    • 上塗り不可の材質ブリードで汚染。必要時はノンブリード系塗装適合品を採る。

関連する用語

伸縮目地/防水層/二面接着/プライマー/バックアップ材