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打ちっぱなし(うちっぱなし/Exposed Concrete・Fair-faced Concrete)とは?
コンクリートを打設したまま、仕上げ材で覆わずに躯体表面をそのまま見せる仕上げ手法のこと。
主に「コンクリート打ち放し」の略称として使われ、型枠の継ぎ目やセパ穴、色ムラを含めて素材そのものの表情を意匠として扱う考え方を指す。
使いどころ/目的
打ちっぱなしは「仕上げ材」ではなく、構造+意匠を兼ねた表現として用いられる。
- 内装
- 壁・天井を無機質でミニマルに見せたい空間
- 店舗・オフィス・住宅のアクセント
- 外壁
- 耐久性・素材感を前面に出した建築表現
- デザインコンセプト
- 素材の正直さ、構造美の可視化
- 仕上げ簡略化(誤解注意)
- 工程削減を狙うが、実際は高精度施工が必要
※注意:「塗装しない=簡単」ではない。要求精度は非常に高い。
似ている用語
(混同されやすい表現の整理)
- 打ちっぱなし
定義:コンクリート素地をそのまま見せる仕上げ
用途:内外装の意匠
材料:コンクリート
注意点:施工精度が仕上がりを決定 - 打ち放し風
定義:コンクリート調に見せる仕上げ
用途:内装壁
材料:左官材・塗装
注意点:本物とは質感・耐久性が異なる - モルタル仕上げ
定義:セメント系左官材による仕上げ
用途:下地・意匠
材料:モルタル
注意点:躯体ではない - RC造
定義:鉄筋コンクリート構造
用途:構造形式
材料:鉄筋+コンクリート
注意点:必ずしも打ちっぱなしとは限らない
施工上の注意点・よくあるミス
左官・現場管理の視点で特に重要なポイント。
- 型枠精度がすべて
→ 目違い・隙間・汚れは修正できない - ジャンカ・巣の発生
→ 締固め不足や配合管理ミスが原因 - 色ムラ・コールドジョイント
→ 打設間隔・養生条件の管理不足 - 補修前提の誤解
→ 補修跡は必ず目立つ - 内装転用時の結露・冷え
→ 断熱・調湿計画を併用しないと不快
関連する用語
コンクリート、建築仕上げ、モダン、アーバン、コンクリート調、意匠(デザイン)
打ち放し風/RC造/型枠/ジャンカ/左官補修



