「シルタッチの魅力を徹底解説:施工方法からさざ波仕上げの価格と単価まで」
近年、自然素材を活用した内装仕上げが注目を集める中、シルタッチはその多機能性と美しい仕上がりで多くの支持を得ています。この珪藻土を主成分とする塗り壁材は、調湿性や消臭効果といった特性を持ちながら、デザイン性にも優れ、さざ波仕上げをはじめとする多彩なパターンが可能です。この記事では、シルタッチの基本情報から施工方法や施工要領、単価や価格に関する情報、さらにはカタログで選べるパターン例までを詳しく解説します。自然素材の良さを取り入れた空間づくりに興味がある方は、ぜひご一読ください。
シルタッチは珪藻土のハイブリッド品、施工性が良く普及した。
珪藻土の壁でシルタッチという商品が有名みたい、詳しく教えて。
シルキーなタッチでシルタッチだ。フジワラ化学のネーミングセンスを感じるよね。知らんけど。
開発秘話を聞いてみたいわね。
古くからあった壁材、例えば漆喰やじゅらく壁、砂壁なんかは表面が固くソリッドな印象だった。
そうね。私の実家も砂壁だった。
特に、砂壁や繊維壁なんかは表面がザラザラとしていて、触れるとボロボロと落ちて来る印象がある、それらと一線を隔すような滑らかな仕上がり、それがシルタッチの魅力だ。
新たな壁材として革新的だったのね。
実は珪藻土の壁自体はもっと古くからあった。でも余り普及はしていなかった。 あとからシルタッチの様に樹脂を混ぜた珪藻土の商品が出てきた。いわゆるハイブリッドのような商品だ。 樹脂を加えた事で普及していった側面がある。
ハイブリッドって良いとこ取りって事?それは素敵ね。
フジワラ化学に商品開発の技術力と先見の目が有ったという事だろうね。
他には流行になった要素はどんな事?
カタログや色見本も見やすいし、「珪藻土」と大々的に銘打って販売した事も大きい。調湿という機能性も伴って爆発的な人気商品となった。
意匠(デザイン)も機能性も、となれば人気になるわね。
その頃は今ほど珪藻土に調湿性があるという事が知られていなかった。だから左官屋や建築業界だけでなく、一般ユーザーにも珪藻土の壁という認知が広まっていったんだと思う。
湿気やカビは嫌だもの、分かる気がする。
たしかに、認定とか認証も気になるわ。
シルタッチの効果をまとめると以下だ。
具体的な効果 | |
調湿性能 | 室内湿度を快適に保ち、結露やカビの発生を抑制。 |
室内環境 | 季節を問わず適切な湿度を維持し、肌や喉への負担を軽減。 |
省エネ効果 | 過剰な除湿や加湿の必要が減り、エアコンや加湿器の使用頻度を抑える。 |
耐久性 | 調湿による下地の劣化を抑え、建物の寿命を延ばす。 |
環境への配慮 | 天然素材を使用し、廃棄時にも環境負荷が低い。 |
シルタッチについて深く知れたわ、ありがとう。
この項のまとめ
・滑らかな仕上がりが特徴
従来の砂壁・繊維壁とは異なる質感。
・樹脂混合で機能性向上
ハイブリッド設計で普及の一因に。
・調湿性能と環境配慮が魅力
結露抑制、省エネ、エコ認証も取得。
・快適な室内環境を提供
適切な湿度を保ち、健康や建物寿命に寄与。
対応エリア:岐阜県、愛知県、三重県、但し条件合えば どこでも行きます。
対応できる工事:漆喰(内装)、珪藻土,壁の補修(内装),リフォーム工事(内装),漆喰(外壁),モルタル,壁の補修(外壁),リフォーム工事(外壁),ジョリパット(外壁),大壁工法,しらす壁,そとん壁,かき落とし,洗い出し,タイル工事,一般左官工事,塗装(ペンキ),乱形石
お薦めのデザイン:コンクリート系、フラット系
備考:バンドに夢中で大学中退後もまともに就職してなかったが、 当時のメンバーに薦められて、彼の勤めていた塗装店に職人として入社。 三年経った頃、当時の取引先社長から「ウチの会社で営業してみないか?」 と誘われ転職する。 そこの会社はマンションの大規模修繕を営む会社で、 その頃に塗装工事のノウハウを叩き込まれる。 10年勤めた頃、仕事への方向性が合わなくなり退社。 次の勤め先を決めずに退社したので、一年ほど人材派遣に頼りながら生活し、 その後左官工事店に入社。そこで左官工事を学ぶ。 8年勤めた頃に残念ながら倒産し、それを機に独立し現在に至る。
<プロフィール>
愛知県江南市出身、巳(み)年、てんびん座
【好きなもの】麻婆豆腐、ハイボール、音楽:new jeans、バイクDucati:mh900e、車:landrover:defender、脚本家:宮藤官九郎、映画:役所広司 すばらしき世界
【苦手なもの】月曜日の朝、冬場の静電気、ホヤの食感、デリカシーの無い人、食券機の店
【マイブーム】中華鍋を使った料理を作る事
シルタッチはカラーも豊富、SNとSRの2種類の違いについて左官のプロが解説
シルタッチについてもっと教えて。
シルタッチは人気のある塗り壁材だ。珪藻土だから高い調湿性がある。発売されたのは今から25年以上前だから、珪藻土の塗り壁材としてはロングセラーかな。
実績がある商品なのね。
僕自身は、シルタッチの情報は最初に聞いた時は「キャッチ―な商品だな」くらいに思っていた。でも暫くすると「どうやら良いらしい」という情報が左官の同業者の中で口コミで広がっていった。今ではすっかり定着したけど、じわじわと人気が出た商品なんだ。
そうなのね。
本当に調湿効果があるのか?施工性はどうなのか?和も洋も対応可能な左官材なのか?という不安は当初あった。
和室も洋室も塗れるのね。
画期的だったのね。
機能性をウリにした点は画期的だった、これからは珪藻土の需要が増えていくだろうなというのを感じたよ。
シルタッチはどんな種類があるの?
シルタッチはSNとSRと二種類がある。一番の違いは 骨材 の大きさにある。概要は以下だ。
項目 | SN(Standard Natural) | SR(Superior Resistant) |
質感 | 自然でナチュラル | 機能重視、やや人工的な質感 |
機能性 | 基本的な吸湿・放湿性能 | 防汚性・防水性・耐久性が高い |
価格 | 手頃 | 高め |
適した場所 | 居住空間全般 | 汚れや湿気が気になる場所(商業施設など) |
メンテナンス | 通常の掃除で対応可能 | より簡単で負担が少ない |
結構違いがあるのね。
SNとSRでは施工した時の感覚が異なるので、慣れるまでは試行錯誤した記憶があるよ。
そうなんだ。
SNの仕上がりはカチッとしていて、昔のじゅらく壁に近い印象だから和室にピッタリだ。 SRの方は、反対に柔らかな印象の仕上がりだから、洋室に向いている。
同じ商品でも仕上がりの印象が異なるのね。
色はかなり豊富だ。SNが25色、SRが48色。 メーカーであるフジワラ化学のカタログは良く出来ていて、眺めているだけでも楽しくなる。
色が豊富なのは良いね。
実物サンプルをみると分かるけど、SNとSRではテクスチャーが異なる。 SNはザラザラ、SRはつるりと滑らか、色だけでなく素材感で選ぶのも良いね。
素材感にもこだわりたいわ。ちなみに工事はどこに依頼するのが良いの?ハウスメーカーも対応してくれるかしら?
扱っているとは思うが積極的に薦めている所は少ないかもね、ハウスメーカーは壁紙クロスが主流だから。珪藻土の扱いが多いは、自然素材をウリにしている工務店かな。
ハウスメーカーは難しいのね。
もちろん施主が要望すれば対応してくれるだろうけれど、珪藻土ゆえの施工の難しさもあるので、ある程度実績のある建築屋(営業、現場監督)でないと戸惑うかも知れないね。
そうなんだ。
やっぱり左官は手仕事だから現場での経験が物をいう。珪藻土の経験値が高い人に依頼した方が良いだろう。
でも珪藻土の経験が豊富な会社なのか調べられないね。
それなら、漆喰の施工を沢山やっている所を探すと良い、左官材の中でも漆喰は乾きが遅い為、一番難易度が高い、だから珪藻土も対応できるだろう。
工事の依頼はどんな風に進めたら良いかしら?
まずは理想をイメージしてみる事かな、先ほども言ったけどシルタッチの場合、SNは固い素材なので施工では結構気を使うけど、カチッと仕上がってカッコイイ。 反対にSRは素材が柔らかいので、鏝(こて)で模様を付けたり洋風なアレンジができる。
アレンジも素敵ね。
それが左官、手仕事の良さだよ。好みの仕上がりが伝わる様に相談してみて。
シルタッチの一番の魅力って何かしら?
やっぱり色が洒落ているよね。他の素材だと例えば白、赤、緑、ベージュくらいだけど。シルタッチには素敵な色が多い。 左官のプロから見ても、メーカーの技術と努力を感じる。
カラーが豊富なのは嬉しいけど、迷うわね。
やっぱり落ち着いた感じのアースカラーが人気だよ。 寝室は落ち着いたベージュ系やクリーム系。リビングもベージュ系が人気だけど、冒険するなら茶系で陰影つけてみても良いね。
ふむふむ、なるほど。
トイレは逆に遊んでみても良い、ビビットなカラーのトイレなんてお洒落でしょ。
気分が変わって良いかも。ちなみにどんな工事の依頼が多いの?
珪藻土の壁に何を期待するか?それによって対応は変わってくる。もし性能を求めるなら壁一面だけでなく、部屋全体を珪藻土にした方が良い。反対に意匠性として珪藻土の壁を求めるならアクセントウォールとして1面だけ採用するケースも多いよ。
シルタッチは、デメリットはある?
これはシルタッチに限らず珪藻土全般に言える事だけど、
・コストが高い
・工期が長い
という点かな、乾くまで時間が掛かるからね。
そうなんだ。
以前、リフォームで施工したお客さんは「すみません、指で押してしまいました。」と連絡を貰って2回塗り直しに行ったことがある。表面が乾いたように見えても中が固まっていない、だから指で押すと凹んでしまう。
それは嫌だわ。
「絶対に押すなよ」みたいなダチョウ倶楽部みたいなやり取りがある。
それでもシルタッチはオススメ?
もちろん、やっぱりメリットは調湿性だよね。以前このサイトからお問い合わせ頂いたお客様は、冬の結露に悩まされていたんだけど、「結露が無くなりました!」と連絡をいただいた。 工事が完了してから半年以上経っていたんだけど、担当者として効果を実感して頂けて嬉しかったな。
ありがとう、シルタッチについてもっと知りたくなったわ。
この項のまとめ
・調湿性に優れる珪藻土素材
長年の実績を持つロングセラー製品。
・SNとSRの2種類を展開
質感や用途、価格が異なり選択肢が広い。
・施工性とデザインの自由度
和洋どちらにも対応し、豊富な色と質感が魅力。
・注意点:コストと工期の長さ
高コストで乾燥に時間がかかる特性あり。
・結露対策など高い機能性
実際の使用者からも効果を実感する声多数。
プロフィール:昭和40年創業の2代目、前職も含めタイルと左官に携わり30年以上の経験と実績。店舗工事や土間工事にも精通している。 「良い物は長持ち」がモットーで、古民家再生など街の困り事を左官の技術を使い解決に取り組んでいる。
対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重など一部)
対応できる工事:タイル工事、土間工事、外構工事、漆喰・珪藻土 など内外装工事
お薦めのデザイン:ウェーブ系, マーブル系
備考:趣味は山登りとフライフィッシング。自然に触れるのが好きで、最近は野菜作りにハマっています。
<プロフィール>
名古屋市南区出身、酉(とり)年、ふたご座
【好きなもの】寿司、米焼酎、フライフィッシング、ワカサギ釣り、サイクリング、都市伝説、料理
【嫌いなもの】真実を語らないマスコミ、背脂たっぷりのラーメン、嘘つき政治家、添加物たっぷりのコンビニ弁当、やたら甘いラクトアイス
【マイブーム】ルンバの世話
シルタッチの工事は繊細、鏝の種類でパターンや仕上がりも変わる。
今度はシルタッチの施工について教えて。
シルタッチなど珪藻土の内装では「塗り付け鏝(こて)」を使用するよ。鏝の厚みで言うと0.3とか0.5とか薄くて柔らかい鏝を使用する。
そうなんだ。
仕上げの時に押さえやすい鏝を使う、薄いから鏝で模様を付ける時やり易い。鏝をしならせ塗っていくイメージ。
薄い方が繊細なタッチなのかしら。
素材感、テクスチャーも出るので壁の印影が際立ち仕上がりが綺麗になる。
綺麗に仕上がると気持ち良いね。どちらのシルタッチも施工は同じなの?
シルタッチのSNとSRの違い、施工の観点では継ぎ目の違いかな。SRはそれほど気にしなくても良いが、SNの方は 骨材 が粗いので塗り継ぎが難しい場合がある。
骨材の違いで工事も変わるのね。
SRは薄塗りも可能なんだけど、慣れていないと薄く塗り過ぎて下地が透けてしまう場合がある。
厚みの調整が難しそう。
ミリ単位の話、微妙な手の感触で違いが出る。上手に施工しないと乾くと下地が透けてしまう。
乾いてみないと分からないのかしら?
乾いた後を予測しながら、ミリ単位の調整をする。細やかなセンスが必要。
センスが問われるのね。
塗り残しが無いように細かな配慮が出来る職人さんが良い。雑な人だと上手くいかない、それと目が悪かったり、作業環境が暗いとどうしても見落としが起きてしまう。
ライトとか当ててチェックしないとね。
他には細かい部分の塗り残しもある。例えば天井との境目とか、入隅 であるとか、巾木 の上の部分だとかは、よく見るとほんの数ミリで塗れていない場合がある。
工期はどのくらい?下塗りと上塗りがあるの?
リビング1部屋だと、下塗りで1日 仕上げで1-2日。計3日あれば終わると思います。あとは役物のがあったりとか細かい壁があったりっていうところでちょっと日数が変わってきますね。
部屋の構造で微妙に工期が変わるのね。
広さに合わせて職人さんを増員、大きな壁があるとやっぱり一人でできない。そうするとやっぱり仕上げは2-3人で施工したりする必要がある。
そうなんだ、ところで仕上がりのイメージはどんな風に決めたら良いかしら?
モデルハウスに行くと色んなパターンの仕上げを見る事が出来る。そういうところで実際のパターンを見る事が良い。それからフジワラ化学のWEBサイトでパターンを確認するのも良い。
塗り壁は質感も重要よね。
具体的な施工写真を見ながら打合せする事もあれば、こういうイメージでと概観を伝えて貰って作成することもある。弊社(イナマサ業務店)でもよく見本板を作成するよ。
そうなんだ。
例えば「男らしくワイルドに」みたいに伝えてみて。以前は口頭での打ち合わせが多かったけど、最近は写真をみながらがの打合せが増えたかな。
口頭でイメージを伝えるのは難しいかも。
塗りながらイメージを作っていって、数種類の見本板を作成する。その中からよりイメージに近い見本を選んでもらう。
最後に、シルタッチの施工でチェックする点を教えて。
そうだなぁ、下地が透けない事、ムラが出ない事、質感が均一になる事を心がけているよ。
シルタッチの施工が良く分かったわ、ありがとう。
この項のまとめ
・薄く柔らかい鏝を使用
繊細なタッチで模様や質感を表現。
・SNとSRで施工の難易度が異なる
SNは塗り継ぎが難しく、SRは薄塗りで下地透けのリスク。
・職人の技量と環境が重要
ミリ単位の調整と適切な照明が仕上がりを左右。
・工期は部屋や構造で変動
通常3日、広い空間では職人増員も必要。
・仕上がりイメージは見本板で確認
写真やモデルハウスを参考に具体化。
対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重、静岡など一部)
対応できる工事:内装工事、外壁工事、漆喰、珪藻土、タイル、洗い出し、かき落とし
お薦めのデザイン:コンクリート系, フラット系, スタッコ系
備考:毎朝6時半に職人を見送ってから現場に向かいます。休日は家族で買い物するのが楽しみです。
プロフィール
愛知県名古屋市天白区出身、丑(うし)年、おひつじ座
【好きなもの】手羽先、ビール、モルタル仕事、ドライブ、釣り、温泉、DIY
【苦手なもの】納豆、スポーツ、SNS、初対面なのに馴れ馴れしい人、コミニケーションの取れない人
【マイブーム】ルアーフィシング
シルタッチの浮きや剥がれ、セルフメンテナンスについて左官のプロが解説。
次はシルタッチのセルフメンテナンスについて教えて。
まず、想定される現象としては、浮き、剥がれ、汚れ、クラックの4種類がある。
そうなんだ。
このうち、浮きや剥がれだけど、これは個人によって気になるサイズは異なるが、一般的にはコイン大のサイズが補修の対象となるだろう。
コインのサイズと言っても具体的にどれくらいの大きさなの?
10円くらいのサイズならまだ良いが、500円くらいのサイズであれば、直ぐにプロに補修を依頼した方が良いと思われる。
割と大きくて目立つサイズね。
サイズが大きいと時間と共に浮いた部分が周囲に広がってくる場合があるからね。
それから?
次に、汚れとクラックだけれど、これらは程度にも因るけれど、軽微ならセルフメンテナンスの対象となる場合もある。
汚れはどうメンテナンスするの?
汚れに関して、もし軽度な汚れであれば、プラスチック製の消しゴムで優しく擦ると良い。これだけで割と綺麗になる。
優しく擦る。
それでも汚れが取れない時は、サンドペーパーで優しく擦ると良い。
紙ヤスリならホームセンターに売っているわね。染みみたいな汚れの場合はどうするの?
水分を含んだ汚れの場合は対応が難しい、薬品洗いという方法もあるが、DIYではお勧めしない。
そうなんだ。
もし洗いをやるとしても小さな面積で試した方が良い。上手くいかず汚れが広がってしまう様なら直ぐプロに相談する。
あと、ひび割れした場合についてはどうしたら良いの?
ヘアクラック の場合は材料を少しずつ擦り込んでいく、一気にではなく少しずつというのがポイント。
難しそうね、生田さんにも依頼出来るの?
もちろんウチ(生田左官)でもやっているよ。実は数年前5~6年ぐらい前になるけど、50代の女性の方が自分で珪藻土を塗られたんだけど、やっぱり滅茶苦茶な壁になっちゃっていて、工務店の大工さんに頼まれて、助けにいった事が有った。
それでどうなったの?
材料モリモリで沢山塗り過ぎて、まるで岩肌というか、まあゴツゴツした壁になっちゃっていた。そんな感じだったので一度、不陸調整して。その後に仕上げを塗り直したんだ。
まぁ、大変。
そこまでいってしまうと、正直お金が掛かってしまう。だから誰がみても汚い状態になる前にプロに相談した方が良い。難しい作業についてはDIYも善し悪しだね。
何事も見極めが大切ね、どのあたりが難しいポイントなのかしら?
やはり鏝(コテ)の扱いがDIYでは難しいだろう。鏝の大きさ、形、柔らかさが仕上がりに影響する。DIYでやるとしても、いきなり本番でなく少し練習してからが良い。
コソ練しなくちゃ。
ホームセンターで売っている プラスチック鏝 が良い、柔らかさがある。パターンを付けたりは出来ないが、平らに均すのは問題なくDIYでも出来るだろう。
鏝選びが結構重要なのね。
それでも「なんか上手くいかないな」と少しでも感じた時は、作業を中止して直ぐプロに相談してください。
分かったわ、ありがとう。
この項のまとめ
・補修対象は浮き・剥がれ・汚れ・クラック
コイン大の浮きはプロへの相談が推奨。
・軽度の汚れは消しゴムや紙ヤスリで対応
深い汚れや染みはDIYでは難しい。
・ヘアクラックは少しずつ擦り込む
無理せずプロへの依頼を検討。
・DIYの失敗には注意が必要
材料の塗り過ぎや鏝の扱いが難しい。
・困ったら早めにプロに相談
DIYは軽作業限定で無理をしないこと。
対応できる工事:漆喰、珪藻土、レンガ工事、タイル工事、ブロック工事、土間打ち、一般左官工事
お薦めのデザイン:オレンジピール系、ウェーブ系、コンクリート系、フラット系
備考:高校卒業後自動車部品工場勤務や飲食店勤務、トラック運転手など紆余曲折を経て25歳で父親の経営する生田左官に入社。(2010年) 色々な経験を糧に職人としての技術だけでなく一人一人に寄り添う工事を心掛けています。
<プロフィール>
愛知県碧南市出身、丑(うし)年、ふたご座
【好きなもの】ラーメン、コカ・コーラ、アメカジ衣料全般、漫画:トークサバイバー(Netflix)、経年変化で輝くアイテム(デニムや革製品)、家族の笑顔
【苦手なもの】意味もなく高圧的な人、費用効果の薄いもの(自分の中で)、予期せぬ悪天候、爬虫類、スープのぬるい麺料理
【マイブーム】オープンカーで愛犬や娘とのドライブ
シルタッチの補修工事、トラブルが多い箇所と対処方法について左官のプロが解説。
シルタッチの補修工事について教えて。
シルタッチの壁を補修する場合は、材料の確保をしておく必要がある。
なるほど。
まず、シルタッチの様に粉体の材料に対して、色の液体材料を混ぜていく商品という事が関係して来る。
液体を混ぜるのね。
そして、最初に工事が終わった時に、同じ材料を予め補修用として貰っておくと良い。
材料はどう保管しておくと良いの?
練り済みの材料の場合はガラス容器等に入れて冷暗所に保管するが、一年くらいするとダメになる。粉体の材料の場合はそのまま材料が傷むことが無いのでそのまま使える。
練り済みと粉でどちらで貰うのが良いかな?
練り済みは直ぐに使えて便利だが、水分があるからそのうち異臭がしてくる。
うわぁ。それは大変。
それから補修し易いものと補修し難いものがある。一般的にはパターンが付いている壁の方が補修は目立たない傾向にある。
仕上げによって補修は変わるのね。
シルタッチの場合はコテ波、さざ波仕上げ、刷毛引き仕上げ等がある。これは好みの問題だけれど、補修する事も想定するとフラットな仕上げよりもパターンがある仕上げの方が良いかもしれない。
フラット仕上げも素敵だけど迷う所ね。
やはり 出隅 の部分ですね、角はどうしても物が当たる可能性が高いから。防止策としてはコーナーにプラスチックや木材のカバーする場合もある。ただデザイン的な兼ね合いもあるので、設計士と打ち合わせしながらやっていって貰うのがいいかなと思います。
傷防止を優先するか?見栄えを優先するか?難しい。
補修した部分と元々あった部分の色が合わないという事は良くある、シルタッチに限らず珪藻土壁の色合わせは難しい。
なるべく補修のあとが目立たないようにしたいわね。
淡い色だと補修の色合わせはし易いが、濃い色だと難しい。濃い色は乾くと白っぽくなってしまう。補修に関してはパターン柄を合わせるよりも。色合わせの方が大変な事が多い。
そうなんだ。
補修を織り込み済みで考えるなら、やはり淡い色が良い、濃い色が好みなら補修の跡が残る事を想定しておいて欲しいですね。
鮮やかな色にするのか?落ち着いたアースカラーにするのか考えなきゃ。
新築のリビングで多いのは、入隅 の部分が割れるという事がたまにある。これは主に乾燥が原因だ。
入隅というと部屋の隅の部分ね。
割れが軽微なら自分でも補修できるだろう。小さな刷毛を買ってきて、割れた部分に材料を塗っていく、厳密に言うと塗るというよりは、刷毛で刷り込むと言った方が良いかも知れない。
自分で出来るかしら?
ヘアクラック ならDIYでも十分補修できるだろう。それよりも大きな割れはプロに相談してください。
ひび割れの大きさで判断するのね。プロに依頼するといくら位なの?
傷や割れの程度にも因るんだけれど、1回25,000円/日+材料費 くらいが相場かな。
そうなんだ。
補修はどれくらい時間が掛かったかに因るので、複数個所あっても料金はあまり変わらないと思うよ。
分かったわ、ありがとう。
この項のまとめ
・材料は事前に確保・保管が重要
粉体は長期保存可能、練り済みは1年以内に使用推奨。
・補修しやすい仕上げはパターン柄
フラット仕上げよりパターンが目立ちにくい。
・色合わせは淡い色が有利
濃い色は乾燥後に白っぽくなり、補修跡が目立つ。
・入隅や出隅は特に注意
割れや傷が発生しやすく、防止策や補修が必要。
・費用目安は25,000円/日+材料費
ヘアクラックはDIY可能、大きな傷はプロに依頼。
対応エリア:高浜市、碧南市、半田市、西尾市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重など一部)
対応できる工事:漆喰、珪藻土、モルタル外壁、内装工事、外構工事、屋根工事
お薦めのデザイン:コンクリート系, スタッコ系などシンプルなデザイン。
備考:某自動車ディーラーの営業職を経て、2000年に株式会社川幸に入社。以降は新築、リフォーム、補修などの内外装工事に携わり2020年に独立。左官だけでなく屋根など住宅工事全般の多岐に渡る業種に精通する。週末、子供を連れて近所に釣りに行くのが趣味。
プロフィール:
愛知県高浜市、子(ね)年、さそり座
【好きなもの】カニ、ハイボール、釣り、野球観戦、かわぐちかいじの漫画、魚捌き系youtube動画、地元の祭りに参加すること
【苦手なもの】脂ののった刺身、酢豚のパイナップル、ラッキョウ、猫、筆ペン
【マイブーム】土曜日の夜にラーメンを食べに行く
この記事のまとめ
編集後記
如何でしょうか?シルタッチの魅力と、その施工やメンテナンスについてご理解いただけたでしょうか。この塗り壁材は、調湿性能やデザイン性など多くの利点を兼ね備え、住環境をより快適にしてくれます。しかし、施工や補修には独特の難しさもあり、プロの技術が重要となる場合もあります。
このブログをきっかけに、シルタッチを取り入れた理想の空間づくりが進むことを願っています。手仕事の温かみを感じられるこの素材で、ぜひ自分だけのこだわりの壁を作り上げてみてください。