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コーナーラスとは?(こーならす/corner lath)
出隅や開口まわりなどの角部に取り付けるL字状の補強ラス(金属や樹脂メッシュ)。モルタルの食い付きを高め、角の欠け・クラックを抑えつつ通りを保つために用いる。
使いどころ/目的
- 外壁
- モルタル下地の出隅・開口縁・笠木下端で、角部の補強と食い付き確保。
- 内装
- 下地が脆い石膏ボードやALCの角部で、欠け防止と割れ抑制(仕上げ厚や仕上げ材に適合するタイプを選定)。
- 下地条件〈混同・誤用に注意〉
- コーナービードのような見え掛かりの役物ではなく、補強用メッシュが主目的。
- 金属は防錆、樹脂・ガラス繊維は耐アルカリなど、材料適合を確認。
- シーリング目地や伸縮目地に跨がせない(可動を殺すため)。
似ている用語
- コーナーラス と コーナービード:ラスは補強と食い付きが主。ビードは角線を見せて保護・意匠を整える役物。
- コーナーラス と コーナー定木:ラスは残す補強材、定木は仮設の当て具で基準出し用。
- コーナーラス と メッシュテープ:ラスはモルタル厚み対応の面補強、テープはパテ厚での目地補強が中心。
- コーナーラス と 見切り材:見切り材は仕上げ端部の線材、ラスは角の裏打ち。
- コーナーラス と 伸縮目地:伸縮目地は可動吸収が目的。ラスは固める方向なので併用位置に注意。
施工上の注意点・よくあるミス
- 固定ピッチ・重ね代不足:留め付け間隔が粗い、重ねが浅い→浮き・割れ線。仕様の留め付けピッチ/重ね寸法を厳守。
- 錆・アルカリ適合ミス:亜鉛めっきの欠損、ステンレスと異種接触で電食。樹脂・GFは耐アルカリ処理品を使う。
- 面ズレ・角の通り不良:曲げ角・通りが出ておらず厚みムラ。基準面を直定規・水平器で確認してから固定。
- 可動部への架橋:シーリング目地や伸縮目地を跨いで固定→ひび誘発。目地は独立させる。
- 下地の素地不良:粉塵・脆弱面のまま取り付け→付着不良。清掃→プライマーで面を整える。
- 被覆不足:モルタル被りが薄くラスの露出・錆。設計塗厚を確保。
- 端部の止め方が雑:切断端のバリ・突き出しで仕上げに傷。端末は面内に落とし、押えで馴染ませる。
- 気象・養生:低温高湿・降雨で初期付着が弱く浮き・白華。適正温湿度と養生を守る。
関連する用語
角部の納まりと補強の基本|出隅の通り出し・割れ抑制ガイド
コーナービード/コーナー定木/見切り材/伸縮目地/シーリング



