
主なタイプ
- 木質(無垢・突板・MDF塗装):内装材と同調しやすい。
- ソフト巾木(塩ビ):施工迅速・メンテ容易、病院・オフィスで普及。
- 金属(アルミ・SUS):耐久・意匠ラインを強調。
- タイル/左官一体:水回りや土間での耐汚染・耐水。
- 見付けゼロ系(納まり化):影見切り・巾木レスの印象を作るディテール。
使いどころ/目的
- 内装(住宅・オフィス・商業)
- 壁脚部の保護(掃除・搬入時の当たり)。
- 仕上げの境界整理(床材と壁材の厚み差・伸縮差を吸収)。
- 美観・ライン形成(色や見付で空間の“締まり”を演出)。
- 玄関・水回り
- 耐水・耐汚染が必要な部位はタイル・金属・樹脂系。
- 土間や洗面は巾木上端のシールと水返しを意識。
- 下地条件・納まり(混同・誤用注意)
- 巾木は仕上げ保護・見切りが主目的。伸縮目地の機能は別設計。
- 巾木レスや影見切りは壁脚の通り・仕上げ精度が前提。
似ている用語
- 巾木 vs 見切り材:巾木は壁脚専用の連続部材。見切り材は仕上げ境界全般で用途が広い。
- 巾木 vs 廻り縁(まわりぶち):廻り縁は天井と壁の境界。巾木は床と壁。位置と役割が異なる。
- 巾木 vs コーナーガード:コーナーガードは出隅保護。巾木は横走りで壁脚保護。
- 巾木 vs 蹴込(けこみ)見切り:蹴込は家具・造作下部の奥まった面の納まり。巾木は室内壁脚が対象。
施工上の注意点・よくあるミス
- 通り・不陸 の放置
- 下地の蛇行を拾うと影・隙間が出る。通り墨→仮留め→本固定で直線を確保。
- 床材の伸縮クリアランス不足
- 無垢床等の伸縮を考慮せず突き付け固定→突き上げ・鳴き。クリアランス+巾木被せで吸収。
- 入隅・出隅の処理不良
- 45°留めの面取り不足・バリで手触り悪化。コーナー材/面木を使い分け。
- シーリング設計の不足(水回り)
- 上端・端部の止水・二面接着を怠ると黒ずみ・浸入。バックアップ材+プライマー を基本に。
- 固定方法の誤り
- 釘頭・ビス頭のピンホール・錆。隠し釘・ピンネイル+パテ/接着、金属は座金・絶縁。
- 材料と清掃性のミスマッチ
- 住宅高頻度動線に無塗装木→早期黒ずみ。硬質クリア(艶抑え)/樹脂・金属で環境に合わせる。
- 巾木レスでの欠損
- 壁脚の角欠け・汚れが増えやすい。下地面の小R・硬質仕上げで補完。
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