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高圧洗浄とは?(こうあつせんじょう/pressure washing, high-pressure water jet cleaning)
高圧の水流をノズルから噴射して、下地表面の汚れ・チョーキング・コケ・旧塗膜の脆弱層などを除去する下地処理。左官・塗装・防水の前処理として、付着性と仕上がりの持ちを高める目的で実施する。
使いどころ/目的
- 外壁・屋根
- チョーキング・藻コケ・粉じんの除去、旧塗膜の脆弱層のはがし取り。
- 土間・外構
- 内装(限定)
- 水が許容される場所・下地のみ(工場床など)。漏水・飛散に注意。
- 下地条件〈混同・誤用に注意〉
- サイディングの継ぎ目・サッシまわりは浸入リスクあり。圧力・距離・角度を調整。
- 脆弱な石材・低強度モルタルは表面を荒らすことがある。試験洗浄を先行。
- 油汚れ・エフロ(白華)は薬剤洗浄・中和処理が適する場合がある。
似ている用語
- 高圧洗浄 と 低圧洗浄:前者は物理力で短時間に除去力が高い/後者は飛散・損傷リスクを抑えたい繊細部位向け。材料は水、注意は浸入・剥離管理。
- 高圧洗浄 と 薬品洗浄:前者は機械的除去、後者は化学反応で分解・中和。薬品は素材適合と中和・排水が要点。
- 高圧洗浄 と ブラスト(サンド・ウェット):高圧は水のみで微粗し〜洗浄、ブラストは研削材で目荒し・旧膜除去力が大。ブラストは養生・粉じん管理が重い。
- 高圧洗浄 と ケレン(手工具):高圧は広面の洗浄、ケレンは点・線での局所除去。併用で面と細部を仕上げる。
- 高圧洗浄 と 温水高圧:常温水は一般汚れ、温水は油脂・ワックスに有効。機器・排水温の管理が増える。
施工上の注意点・よくあるミス
- 逆噴・近当て:ノズルを近づけ過ぎて下地破損・目地欠損。**距離・角度(斜め打ち)**を守る。
- 浸入・漏水:開口部・目地・ひびへ噴射し室内浸入。マスキング・養生・角度管理を徹底。
- 旧塗膜の“必要層”まで剥離:可塑化した旧膜が想定以上にめくれる。仕様と残し幅を事前合意。
- 飛散汚損:土砂・塗膜片が周辺に付着。飛散防止ネット・回収をセットで。
- 排水・近隣配慮不足:濁水が雨水桝へ直流入。ろ過・沈殿・目皿で固形分を回収。
- 機器の圧力・ノズル選定ミス:トルネード/フラットの使い分け不良で洗いムラ・損傷。
- 凍結・高温時:冬季の凍結や夏季直射でクラック・白華誘発。気象条件と乾燥時間を見込む。
- 仕上げ工程との不整合:洗浄後に乾燥不足のままプライマー→付着不良。含水・乾燥を確認。



