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使いどころ/目的
- 内装
- ホテルライクなLDKや水回りの壁
- ショールーム・店舗のアクセントウォール
- ギャラリー・受付カウンター背面など、照明演出を重視する面
- 外装
- 雨だれや汚れを流れやすくしたい部分(一般論として)
- 素地を生かしたクリア仕上げの上塗りとしてのツヤ出し
- 下地条件
- 金鏝仕上げなどで平滑に整えたモルタル下地・石膏ボード下地
- 不陸・段差が少なく、クラックのリスクが抑えられた面
- 設計・診断・維持管理
- 光沢度と照明計画をセットで検討し、映り込みやムラの見え方を管理
- 汚れ・傷・経年変化の目立ち方を考慮して採用範囲を決める
〈混同・誤用に注意〉
- 「磨き仕上げ」は、左官材そのものを磨き込んでツヤを出す工法で、ツヤ出し仕上げの一種だが、より限定的な呼び方である。
- 「マット仕上げ」は光沢を抑えた仕上げで、意匠コンセプトが逆になる。
似ている用語
- ツヤ出し仕上げとマット仕上げ:前者は反射を強め、後者は反射を抑えて落ち着きを出す。
- ツヤ出し仕上げと磨き仕上げ:どちらも光沢を出すが、磨き仕上げは材料表層を物理的に磨き込む工法を指すことが多い。
- ツヤ出し仕上げとクリア塗装:クリア塗装は透明な塗膜を指し、ツヤ出し仕上げは意匠的な“状態”の呼び方。
- ツヤ出し仕上げと金鏝仕上げ:金鏝仕上げは鏝で押さえる工程名で、結果としてツヤが出ることもある。
施工上の注意点・よくあるミス
- 下地・含水
- 下地の不陸・パテ処理の粗さが、そのまま反射で目立つ。
- 含水が残った状態でクリアやワックスを施工すると白濁や密着不良の原因になる。
- 温湿度・養生
- 乾燥不十分のまま鏝押さえや上塗りを重ねると、ツヤムラ・コテむらが固定される。
- 高温・低湿度環境では塗膜のオープンタイムが短く、継ぎムラが出やすい。
- 材料選定
- ツヤの度合い(艶消し〜半ツヤ〜フルツヤ)を空間全体のスタイルと合わせて選ぶ。
- ワックス・浸透性クリア・塗装など、塗り重ね可否や再仕上げ性を事前に確認する。
- 目地・取り合い
- 廻り縁・巾木・見切り材との取り合いで、光沢の差が強調されるため、納まりと材料選定をそろえる。
- 誘発目地・打ち継ぎ位置が光で強調されるため、ライン計画を意匠として成立させる。
- 雨仕舞い
- 外部でクリア系ツヤ出しを使う場合、雨だれ・汚れ筋が目立ちやすく、雨仕舞い計画が重要になる。
関連する用語
壁仕上げのツヤと質感の選び方|マット・半ツヤ・ツヤ有り
金鏝仕上げ/磨き仕上げ/マット仕上げ/クリア塗装/ワックス仕上げ/インダストリアル/ホテルライク/ラフ押さえ/砂目/調湿性/仕上げ鏝



