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チリ切れ

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チリ切れのイメージ

木枠と壁材の 取り合い 部分を「散り際」と言い、そこに隙間ができること。木の伸縮や 経年劣化 、地震などでの建物の揺れなどが原因とされている。
予防処置としては シーリング材 を木部と壁材との間に クッション材 として挟む方法がありますが、一般的には行わないことが多い。補修方法としては「タッチアップ材」「ジョイントコーク」などをチリ切れした箇所に充填する方法などがある。

シーリングコーキング とも呼ぶこともある。

使いどころ/目的

(※欠陥名称のため「用途」ではなく「発生状況」)

  • 内装:石膏ボードの取り合い/開口枠まわり
  • 外装:モルタル塗りとサッシ枠の境界部
  • 下地条件:動きや段差のある下地/不十分な留め付け
  • 設計・維持管理:取り合いの納まり確認/クラック診断の指標

〈混同・誤用に注意〉

  • 一般的な「面内クラック」とは異なり、チリ(端部)に沿って発生する現象
  • 材料の欠損ではなく、取り合いの不整合による“縁の切れ”

似ている用語

  • チリ切れと隅部クラック:どちらも割れだが、チリ切れは取り合い縁に沿う。
  • チリ切れと浮き:浮きは面が剥離し、チリ切れは縁が割れる。
  • チリ切れとチリの不一致:後者は施工時の寸法不整合で、欠損とは別。
  • チリ切れと打ち継ぎ割れ:打ち継ぎの境目に出る割れとは発生箇所が異なる。

施工上の注意点・よくあるミス

  • 下地・含水:動く下地のまま仕上げると枠まわりで割れが発生しやすい。
  • 温湿度・養生:急乾燥で境界部に応力が集中する。
  • 材料選定:下地処理材・シーラー・フィラーの選択を誤ると追従性不足。
  • 目地・取り合い:サッシ枠まわりはシーリング設計が必須。
  • 雨仕舞い:外部は水の侵入で下地膨張→縁部に割れが出やすい。

関連する用語

塗り壁の欠陥と診断ポイント|クラック・浮き・チリ処理
クラック/打ち継ぎ/誘発目地/見切り材/シーリング/モルタル下地/不陸調整/フィラー

KABE-DAN - point of view –

チリ切れは「出隅」にも「入隅」にも発生します。また前提として塗り材に木材の様に異なる性質の接合部分は大小問わずチリ切れは起きるものです。加えて、材質の違いだけなく、振動や乾燥によってチリ切れが起きる場合もあります。
前職で若い時分に良くチリ切れの対応をやっていました。最初は施主さんに分かりやすい説明が出来ず、先輩から「このバカモノ」と言われていましたが、段々対応に慣れてきて社内でもチリ切れの対応が一番上手くなりました。
とはいえ、このチリ切れ対応の特殊能力が発揮されない事を日々祈るばかりです(笑)

チリ切れは箇所が小さければセルフメンテナンスもおすすめです。
ホームセンターで「養生 テープ」と「ボンドコーク」を買ってきてDIYで補修ができます。
ただし、色合わせが難しい部分もあるので、その場合はやはりプロに相談になるかも知れません。