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コテ板

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鏝板のイメージ

コテ板とは?(こていた/hawk)

コテ板とは、左官材を載せて手元に保持し、鏝で材料をすくって塗り付けるための板である。
作業中の材料の運搬・供給を安定させ、塗り付けのリズムと仕上がり精度に直結する。

使いどころ/目的

  • 内装
    • 漆喰珪藻土・石膏・土壁など、塗り材を鏝で拾って塗り付ける全工程
    • 仕上げ鏝・中塗り鏝のどちらでも併用される基本道具
  • 外装
    • モルタル塗り・補修モルタル・樹脂モルタルなどの塗り付け作業
    • 出隅入隅・開口まわりなど材料の供給が途切れやすい箇所で有効
  • 下地条件
    • ラス網やALCパネルなど、材料を押し込む塗り方をする場合も、手元供給が安定する
  • 設計・診断・維持管理
    • 仕上げ面の鏝ムラは、鏝だけでなく材料供給(コテ板の扱い)にも影響される

〈混同・誤用に注意〉

  • 「コテ()」は塗り付け・押さえに使う道具で、コテ板は材料を載せる“台”である。
  • 「練り桶」「トロフネ」は材料を練る・ためる容器で、コテ板は作業中の手元容器に近い。

似ている用語

  • コテ板と鏝:鏝は塗る道具、コテ板は材料を持つ道具。
  • コテ板と練り桶:練り桶は材料の保管・練り用、コテ板は塗り付けの供給用。
  • コテ板とトロフネ:トロフネは大きくためる容器、コテ板は少量を手元に持つ板。
  • コテ板と左官バケツ:左官バケツは持ち運びしやすい容器、コテ板は鏝で拾いやすい作業台。

施工上の注意点・よくあるミス

  • 下地・含水
    • 下地の吸い込みが強い現場で、材料を薄く載せすぎると手が止まりやすく、塗り継ぎムラが出やすい。
  • 温湿度・養生
    • 乾燥が速い日は、コテ板上の材料が先に締まりやすく、鏝離れが悪くなる。
  • 材料選定
    • 材料の硬さに対して、コテ板が小さすぎると供給が追いつかず、塗り面が荒れやすい。
    • コテ板の材質(木・樹脂・金属)で、材料の滑りやすさと掃除性が変わるため、採用品の仕様を優先する。
  • 目地取り合い
    • 取り合い部で材料をコテ板から落としやすく、清掃不足がはみ出し・汚れ残りにつながる。
  • 雨仕舞い(外装の場合)
    • 開口部まわりや水切り付近で材料を落とすと、納まりを汚し、シーリングや防水シートの不具合を誘発しやすい。

関連する用語

左官道具の基本|鏝・コテ板・定木の使い分け
中塗り鏝/仕上げ鏝/金鏝/ならし鏝/ヘラ/練り桶/トロフネ/ミキサー/鏝ムラ/出隅

この用語も併せてご覧ください