
鉄平石とは?(てっぺいせき/slate flagstone)
鉄平石とは、板状に割れやすい自然石を一定の大きさに割った、主に床や外構に使われる仕上げ材である。
独特の割肌と色むらを持ち、アプローチやテラスの石張りなどでよく用いられる。
長野県の諏訪、佐久地方でよく採れる板のように割れる安山岩のこと。
自然石が平らに割れ、鉄のように硬いことから名づけられた。建築では内外装で使われ、また天然石のため自然な石の表情が良く、玄関、外構の石畳やガーデニングに広く使われている。
使いどころ/目的
- 内装
- 玄関土間の石張り
- 店舗の土間・カウンター足元のアクセント床
- 外装
- アプローチ・テラス・犬走りの舗装
- ポーチ階段の踏み面・蹴上げの石張り
- 下地条件
- コンクリートスラブやモルタル下地など、動きの少ない下地面
- 勾配をつけた排水計画とセットで計画する床面
- 設計・診断・維持管理
- 意匠性とすべり抵抗のバランスを見ながら、仕上げ面の凹凸を決める
- 経年での色変化・汚れ方・凍結環境などを考慮して採用範囲を決める
〈混同・誤用に注意〉
- 「乱形石張り」は張り方のパターン名であり、石種としての鉄平石とは別。
- 「スレート瓦」と材質が近い場合もあるが、用途と形状が異なる。
似ている用語
- 鉄平石と御影石:どちらも石材だが、鉄平石は割肌・不定形な板状、御影石は切り出しや研磨で整形されることが多い。
- 鉄平石と乱形石:鉄平石は石種の名前、乱形石は形状・張り方の呼び方。
- 鉄平石とタイル:タイルは工業製品で寸法が揃いやすく、鉄平石は自然石で大きさ・厚みのばらつきがある。
- 鉄平石と洗い出し仕上げ:どちらも石の表情を見せるが、洗い出しは骨材をモルタル中に埋め込む工法。
施工上の注意点・よくあるミス
- 下地・含水
- 下地コンクリートのひび割れや沈みが、そのまま石張りの割れ・段差として表れやすい。
- 含水した下地に不適切な接着を行うと、白華や浮きの原因になる。
- 温湿度・養生
- 寒冷地では凍害に注意し、排水勾配と水の溜まりをなくす計画が重要。
- 張り付けモルタルの硬化前に通行すると、沈みや不陸が生じる。
- 材料選定
- 厚みのばらつきが大きいため、必要な仕上げ厚さとモルタル厚を見込んでおく。
- すべり抵抗と清掃性を見ながら、表面の粗さと仕上げ方法を選ぶ。
- 目地・取り合い
- 乱形張りでは目地幅が不均一になりやすく、排水方向と歩行ラインを意識した割り付けが必要。
- 基礎巾木・土間コンクリート・タイル仕上げとの取り合いで段差・水溜まりを作らない。
- 雨仕舞い
- 屋外では雨だれ・泥はねが出るため、外壁との取り合いや水切りの位置を考慮する。
関連する用語
まとめて読みたい(ピラー):外構・土間の石張り仕上げの基本|鉄平石・乱形石・タイルの選び方
関連記事(各論):乱形石張り/タイル仕上げ/土間コンクリート/勾配/排水計画/洗い出し仕上げ/基礎巾木/土間ゲタ/モルタル下地
