
間接照明(かんせつしょうめい)とは、
照明器具の光を天井・壁・床などに一度当てて反射光で空間を照らす照明手法です。器具そのものの眩しさ(グレア)を抑え、陰影を柔らかく演出できます。
英語では一般に Indirect lighting(インダイレクト・ライティング)と呼ばれます。
ポイント(直射ではなく“反射光”)
- 光源を直接見せない/見えにくくする(眩しさを抑える)
- 面(壁・天井)を発光させるイメージで、空間の印象を整える
- 左官・塗り壁では、コテ波・骨材感・ゆらぎが光で強調されやすい(良くも悪くも出る)
使いどころ/目的
用途別に、代表的な使い方を整理します(※「間接=暗い」は誤用。設計次第で明るさは確保できます)。
- 内装:リビング/寝室(くつろぎ)
- 眩しさを減らし、落ち着いた雰囲気にする(調光と相性◎)
- 内装:玄関/廊下(誘導・安全)
- 足元や壁面の反射光で、視線誘導と陰影で奥行きを出す
- 内装:壁・天井の仕上げを“魅せる”
- 塗り壁・左官仕上げの質感を引き立てる(ただしムラも拾う)
- 内装:ホテルライクな演出
- コーブ(天井際)やニッチ内で、器具を見せずに高級感
- 改修:器具感を出したくない
- 既存の天井面に手を入れにくい場合でも、造作で光の溜まりを作れるケースがある
類似用語との混同・誤用に注意
- 「壁を照らす=間接」とは限らない:壁を“直接”照らす(ウォールウォッシャー等)場合もある
- 「間接照明=補助照明」も固定観念:必要照度を満たす“主照明”として成立させる設計もある
似ている用語
- 間接照明:反射光で照らす/用途:雰囲気・眩しさ低減・仕上げ演出/材料:壁天井面の反射率が効く/注意点:ムラ・影・照度不足になりやすい
- 直接照明:光源から直接照らす/用途:作業性・高照度/材料:器具配光が主/注意点:眩しさ・陰影が強く出る
- コーブ照明:天井際に光を溜め上向きに反射させる(間接の代表)/用途:天井を高く見せる/材料:天井面の仕上げ品質が重要/注意点:天井の不陸・継ぎ目が目立つ
- コーニス照明:壁際の上部から下向きに壁面へ(間接寄り)/用途:壁の表情づくり/材料:壁面の質感が出やすい/注意点:塗り壁のコテ波・補修跡が強調される
- ウォールウォッシャー:壁面を均一に“洗う”配光(多くは直接照射)/用途:展示・店舗・アクセント/材料:器具選定が要/注意点:器具位置ズレで縞(バンディング)が出る
施工上の注意点・よくあるミス
左官・仕上げ目線で「間接照明あるある」を短文でまとめます。
- 下地の不陸(波打ち)が光で露呈:反射光は“面の粗”を拾う。パテ・下地調整の精度を上げる
- 塗り壁の補修跡が目立つ:部分補修は照明条件で差が出やすい。補修範囲を広げる/仕上げパターンを合わせる
- 入隅・見切りのラインが暴れる:光が当たるライン(コーブ縁・見切り材)ほど直線精度が要求される
- 湿度・乾燥ムラで色ムラが出る:間接光は色差を見つけやすい。含水・乾燥管理と養生を丁寧に
- 器具の熱・結露の逃げ不足:ニッチやコーブ内は熱がこもりやすい。通気と点検性(交換ルート)を確保
- 照明位置が後出しで納まり崩壊:左官仕上げ後に“光溜まり”を追加すると継ぎ目が出る。造作と配線は早期に確定
- “明るさ不足”の設計ミスを施工で背負う:間接はロスがある。反射率(壁天井色)と照度計画を事前に共有
関連する用語
意匠(デザイン) 珪藻土 漆喰 インダストリアル モダン 北欧 和風・和室 シンプル 内装
