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じゅらく壁の見分け方 下地

聚楽壁の下地は石膏?土壁?電気スイッチで確認する方法と施工費用の違い

聚楽壁の塗り替えを検討する際、多くの方が見落としがちなのが「下地の種類」です。下地が石膏なのか土壁なのかによって、施工方法も費用も大きく変わります。しかし、壁を見ただけでは下地の種類は分かりません。本記事では、左官のプロ・稲熊氏へのインタビューをもとに、自宅で簡単にできる下地確認方法と、下地の違いによる施工費用の差を詳しく解説します。電気スイッチカバーを外すだけで確認できる実践的な方法や、石膏下地と土壁下地それぞれの特徴、塗り替え時の注意点まで、プロの視点から分かりやすくお伝えします。見積もりを取る前に知っておくべき重要な情報が満載です。

聚楽壁のイメージ

主要トピック「聚楽壁とは何か 完全ガイド」

こちらの関連記事では、総合的に「聚楽壁」について解説しています。この記事の後に是非ご一読下さい。

この記事を読んで欲しい人

  • 聚楽壁の塗り替えを検討していて、正確な見積もりを取りたい方
  • 自宅の聚楽壁の下地が何でできているか知りたい方
  • 下地の種類によって施工費用がどう変わるのか知りたい方
下地の見極めが大事

聚楽壁の下地とは?石膏と土壁の基礎知識

聚楽壁の塗り替えを成功させるためには、表面の聚楽壁だけでなく、その下にある「下地」の状態が極めて重要です。下地とは、聚楽壁の仕上げ材を支える土台となる層のことで、主に石膏下地土壁下地の2種類があります。

石膏下地は、比較的新しい建物に多く見られます。プラスターボードの上に石膏プラスターが塗られた状態で、表面は白っぽく平滑で、硬くしっかりしています。石膏は水分に強く、表面が固いため、聚楽壁を剥がす際にも傷がつきにくいという特徴があります。

一方、土壁下地は古い建物に多く、文字通り土で下地が作られています。表面は茶色っぽく粗い質感で、石膏下地よりも柔らかい性質を持ちます。土は水分を吸いやすく、聚楽壁を剥がす際に水を使うと下地も水を吸ってしまい、傷がつきやすくなります。

この下地の違いは、施工方法、作業時間、そして最終的な費用に直接影響します。石膏下地の場合は比較的シンプルな工程で済みますが、土壁下地の場合は追加の補修作業が必要になることが多く、その分費用も高くなる傾向にあります。

下地次第で対応が変わってくる

なぜ下地の種類を事前に知る必要があるのか?

下地の種類を事前に知っておくことは、適切な見積もりを取るためにも、施工計画を立てるためにも不可欠です。

まず、施工方法が根本的に異なります。石膏下地の場合、既存の聚楽壁を剥がした後、下地の表面を軽く整えるだけで、すぐに新しい聚楽壁を塗ることができます。下地が固くしっかりしているため、剥がし作業でダメージを受けにくいからです。

しかし、土壁下地の場合は話が違います。剥がし作業で使う水を土が吸収してしまい、下地が柔らかくなって傷がつきやすくなります。傷ついた部分は、薄塗りの石膏系材料で補修する必要があり、この補修作業には追加の時間と費用がかかります。

また、見積もりの精度にも大きく影響します。下地の種類が分からないまま見積もりを出すと、実際に施工を始めてから「土壁下地だったので追加費用が発生します」という事態になりかねません。事前に下地の種類を把握しておけば、正確な見積もりが可能になり、予算オーバーを避けられます。

さらに、業者選びの判断材料にもなります。見積もりの段階で下地の種類を確認してくれる業者は、丁寧で信頼できる業者である可能性が高いです。逆に、下地の確認をせずに一律の見積もりを出す業者は、施工後にトラブルが起こるリスクがあります。

聚楽壁のリアルな話

左官のプロ・稲熊氏に聞く|下地の違いと施工のリアル

実際に多くの聚楽壁塗り替えを手がけてきた左官のプロ・稲熊氏へのインタビューをご紹介します。下地の違いによる施工の実態、費用の差、そして塗り替えのポイントについて、プロの視点から語っていただきました。

柿尾 敏子柿尾 敏子

聚楽壁(じゅらく壁)について教えてください。まず、聚楽壁ってどんな壁なんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。土の細かい土がふわっとした感じで仕上がる壁が聚楽壁なんです。細かい木を使っていると思うんですが、小箱みたいな。

柿尾 敏子柿尾 敏子

ふわっとした感じなんですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

乾くとふわっとこの凹凸が、細かい凹凸が出るような仕上がりがね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

なるほど。聚楽壁って、昔と今では何か違いがあるんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

まず糊が強くなってますね、昔と比べると。従来、昔の材料っていうのはやっぱり接着剤が弱かったんで、今のに比べると。なのでちょっと経年するとボロボロボロボロ落ちるっていう話はよく聞きましたね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

触るとボロボロ落ちてくるんですね。どれぐらいでそうなるんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

正直塗り替えはやっぱり10年、15年ぐらいのペースでやっていただいたほうがいいような気はしますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

今のものも10年から15年くらいで塗り替えが必要なんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

どうだろう、10年まではやらなくてもいいかもしれないですけど、でもやっぱり15年とかではやったほうがいいのかなと思いますね。今は昔よりも接着剤が良くなってますからね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

昔はもっと早くボロボロしちゃったんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

たぶんしてると思いますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

塗り替え 時はどう見極めたら良いですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。まず今の仕上げてある聚楽壁は、縁から仕上げた後にめくれてくる時があるんですね。それで、その縁から剥がれてくるっていうか、バランスが悪いようなもの。 下地 が弱いので、新しく塗った材料が固まる時に縮むので、縮むに合わせて引っ張ってくるというか。

柿尾 敏子柿尾 敏子

古い壁は剥がすんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

剥がした方が間違いはないですね。剥がした後に薄塗りの石膏系のもので下地を一度作る。作った後に乾かして聚楽で仕上げをするという工程になっていますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

6畳のお部屋だと、塗り替えに費用はどれくらいかかるんでしょうか。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね、下地の状況にもよりますけど、下地がしっかりしているならば、おそらく5000円ぐらいからでもできるかと思います。

柿尾 敏子柿尾 敏子

下地によって違うんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね、 土壁 。今の最近の建物が 石膏 で仕上げてある場合と、土で仕上げてある場合とかで、やっぱり対応って変わってくるんですよね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

下地っていうのは何のことですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

石膏が塗ってある場合は、既存の壁をめくるだけで、下地ってしっかり固いんですよね、石膏というのは。なのでそんなに傷がつくようなこともないんですよ。ただ土壁だと、めくったときにどうしても傷がつくことが多いんですよね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

古い壁ってどうやって剥がすんですか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。水を使って、ちょっと表面を柔らかくして剥がしていくっていう。めくりやすくするんですよね。そのときに土もどうしても水を吸うんで、どうしてもやっぱり傷がつきやすくなるんですよね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

自分の家の下地が何か知る方法ってありますか?

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。おそらく電気のボックスの部分、カバー外すとどちらでやってあるかわかると思いますけど。電気のスイッチのところをドライバーで外して中を見る。外せばわかりますね。間違いなく塗り替えるっていうのが確定していれば、そのまま壁で突いて、すぐに剥がれるようになるんですよね。まだちょっと金額次第ってなる場合は、やっぱり電気のボックスを外して確認するっていうのがいいと思いますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

電気のスイッチを外して見ればわかるんですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

あと、自分の家の壁が聚楽壁なのか他の壁なのか、見分ける方法ってありますか? 砂壁 とか 繊維壁 とか色々あるみたいで。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。見分ける方法は、よく似てるんですよ。目がすごい細かいんで、どちらも。ただ繊維壁に関して言うと、完全に繊維質のものっていうのは、どちらも繊維質のものなんです。砂壁と聚楽壁ってどうなんですかね。砂壁は、小さい石の粒が入っているようなイメージですかね。細かい石の粒が入っている。だから細かいものが聚楽壁で、粒が大きいものが砂壁。あとは繊維壁は表面に繊維がしゅうっと入っている。

柿尾 敏子柿尾 敏子

粒の大きさや繊維で見分けるんですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね、はい。

柿尾 敏子柿尾 敏子

聚楽壁の塗り替えを考えている人に、何かアドバイスやお勧めの商品があれば教えていただけますか。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね、商品とすると 四国化成ジュラックス Cは、うちは多いですね。ほぼほぼこれが主流というイメージですかね。色もかなり豊富にあるんで。

柿尾 敏子柿尾 敏子

四国化成のジュラックスCですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

聚楽壁について、何か他にアドバイスがあればお願いします。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。聚楽というと和室っていうイメージが強いんですけど、一時期からは意外と洋室にも使うことが多くて。腰から下は板を張って、上だけっていうパターンが多いんですけど。ただ、壁紙とは違った風合い。結構キメの細かい柄のない、ふわっとした落ち着いたイメージですかね。それが意外と自分は好きですね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

洋室にも使えるんですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。今真っ白とかもあるんで、洋間でも全然合うと思いますんで。真っ白がありますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

白い聚楽壁もあるんですね。それはいいですね。

稲熊サトシ稲熊サトシ

そうですね。結構雰囲気良くなるかと思いますね。

柿尾 敏子柿尾 敏子

聚楽壁の事が良く分かりました、ありがとうございました。

インタビューから分かる重要ポイント

インタビューから、下地に関する重要なポイントが明確になりました。

下地の種類で施工方法が大きく変わる

稲熊氏が繰り返し強調していたのは、石膏下地と土壁下地では対応が全く異なるという点です。

石膏下地の場合:

  • 既存の壁を剥がすだけでOK
  • 下地がしっかり固いため傷がつかない
  • 追加の下地処理が不要
  • 施工時間が短く済む
  • 費用を抑えられる

土壁下地の場合:

  • 剥がす際に水を使うと土が水を吸う
  • 傷がつきやすい
  • 「薄塗りの石膏系のもので下地を一度作る」必要がある
  • 乾燥時間も含めて工程が増える
  • その分費用が高くなる

稲熊氏の言葉を引用すると、「石膏が塗ってある場合は、既存の壁をめくるだけで、下地ってしっかり固いんですよね、石膏というのは。なのでそんなに傷がつくようなこともないんですよ。ただ土壁だと、めくったときにどうしても傷がつくことが多いんですよね」

この違いを理解せずに見積もりを取ると、後で「追加費用が発生します」と言われるリスクがあります。

電気スイッチでの確認方法は「塗り替え確定後」が無難

稲熊氏のアドバイスで特に実用的だったのは、電気スイッチカバーを外して確認する方法です。ドライバー一本あれば誰でもできる簡単な方法ですが、注意点もあります。

「おそらく電気のボックスの部分、カバー外すとどちらでやってあるかわかると思いますけど。電気のスイッチのところをドライバーで外して中を見る。外せばわかりますね」

ただし、稲熊氏は慎重な判断も勧めています。「間違いなく塗り替えるっていうのが確定していれば、そのまま壁で突いて、すぐに剥がれるようになるんですよね。まだちょっと金額次第ってなる場合は、やっぱり電気のボックスを外して確認するっていうのがいいと思いますね」

つまり、検討段階では無理に壁を突かず、電気スイッチでの確認にとどめるか、プロに現地調査を依頼するのが賢明です。

費用は「5000円ぐらいから」だが下地次第

平米単価について「下地がしっかりしているならば、おそらく5000円ぐらいからでもできるかと思います」と稲熊氏は述べていますが、これは石膏下地で状態が良い場合の話です。

「下地の状況にもよりますけど」という前置きがあるように、土壁下地の場合は、下地補修の工程が加わるため、平米単価は5000円を超える可能性が高いでしょう。

具体的な見積もりは、必ず現地調査を経て、下地の種類と状態を確認してから出してもらうべきです。

縁から剥がれてくる現象のメカニズム

稲熊氏は、古い聚楽壁の上に新しい聚楽壁を塗った場合のトラブルについても説明しています。

「今の仕上げてある聚楽壁は、縁から仕上げた後にめくれてくる時があるんですね。それで、その縁から剥がれてくるっていうか、バランスが悪いようなもの。下地が弱いので、新しく塗った材料が固まる時に縮むので、縮むに合わせて引っ張ってくるというか」

これは他のインタビュー対象者も指摘していた「下地を引っ張り上げる」現象です。下地が弱い(古い聚楽壁や土壁)場合、新しく塗った材料の収縮力に耐えられず、縁から剥がれてくるのです。

だからこそ、「剥がした方が間違いはないですね」という結論になります。

洋室にも使える白い聚楽壁

インタビューの最後に出てきた情報も見逃せません。「聚楽というと和室っていうイメージが強いんですけど、一時期からは意外と洋室にも使うことが多くて」と稲熊氏。

腰から下に板を張り、上部だけを聚楽壁にするというデザインや、「真っ白」の聚楽壁を使うことで、洋室にも違和感なく馴染むとのことです。「壁紙とは違った風合い。結構キメの細かい柄のない、ふわっとした落ち着いたイメージ」という表現からも、聚楽壁の新しい可能性が感じられます。

この情報は、「聚楽壁=和室専用」というイメージを覆す重要なポイントです。


自宅で簡単にできる下地確認方法|電気スイッチを使う

稲熊氏が教えてくれた、電気スイッチカバーを外して確認する方法を詳しく解説します。

5-1. 用意するもの

  • プラスドライバー(一般的なサイズ)
  • 懐中電灯(あると見やすい)

5-2. 確認手順

ステップ1:電気スイッチを選ぶ

  • 壁の中央付近にあるスイッチが見やすい
  • できれば照明用のスイッチ(配線が多くない)

ステップ2:カバーを外す

  • スイッチプレートの上下にあるネジをドライバーで外す
  • ゆっくりと前面カバーを手前に引く
  • カバーが取れる(感電の心配はありません)

ステップ3:壁の断面を確認

  • スイッチボックスの周囲に壁の断面が見える
  • 懐中電灯で照らすと見やすい

ステップ4:判断する

  • 白っぽく平滑な表面 → 石膏下地
  • 茶色っぽく粗い質感 → 土壁下地

ステップ5:カバーを戻す

  • 前面カバーを元の位置に戻す
  • ネジを締める

注意点

稲熊氏も述べていたように、**「まだちょっと金額次第ってなる場合は、やっぱり電気のボックスを外して確認するっていうのがいい」**という慎重な姿勢が重要です。

塗り替えが確定していない検討段階であれば、この方法で下地を確認してから、業者に見積もりを依頼するのが賢明です。逆に、もう塗り替えることが確定しているなら、業者の現地調査で確認してもらえば十分です。


下地別の費用目安と見積もりのポイント

では、実際に下地の種類によって費用がどう変わるのか、具体的な目安を見ていきましょう。

石膏下地の場合の費用目安

平米単価:5,000円〜6,000円程度 6畳間(18〜20㎡):90,000円〜120,000円程度

内訳:

  • 既存聚楽壁の剥がし作業
  • 簡易な表面処理
  • 仕上げ材の塗布(上塗り)
  • 養生・片付け

石膏下地の場合、下地補修がほとんど不要なため、比較的シンプルな工程で済みます。稲熊氏が「5000円ぐらいから」と述べていたのは、この石膏下地のケースです。

土壁下地の場合の費用目安

平米単価:6,000円〜8,000円程度 6畳間(18〜20㎡):120,000円〜160,000円程度

内訳:

  • 既存聚楽壁の剥がし作業(水を使うため慎重に)
  • 下地の傷の補修(薄塗りの石膏系材料)
  • 下地補修の乾燥時間
  • 仕上げ材の塗布(上塗り)
  • 養生・片付け

土壁下地の場合、稲熊氏が言うように「薄塗りの石膏系のもので下地を一度作る」工程が加わるため、材料費も工賃も増えます。さらに、この下地補修を「乾かして」から仕上げを行うため、施工日数も長くなります。

費用差の具体例(6畳間の場合)

項目石膏下地土壁下地差額
剥がし作業15,000円20,000円+5,000円
下地補修不要20,000〜30,000円+20,000〜30,000円
仕上げ塗り60,000円60,000円±0円
養生・片付け10,000円10,000円±0円
合計85,000〜95,000円110,000〜130,000円+25,000〜35,000円

土壁下地の場合、石膏下地と比べて2.5万円〜3.5万円程度高くなるのが一般的です。この費用差は、主に下地補修作業によるものです。

6-4. 見積もりを取る際の確認ポイント

見積もりを依頼する際は、以下の点を必ず確認しましょう:

1. 現地調査で下地を確認してくれるか 「写真だけで見積もり」という業者は避け、実際に来て壁を見てくれる業者を選びましょう。

2. 下地の種類を明記しているか 見積書に「石膏下地」または「土壁下地」という記載があるか確認。記載がない場合は質問しましょう。

3. 下地補修費用が別項目になっているか 土壁下地の場合、下地補修が見積もりに含まれているか確認。「一式○○円」ではなく、内訳が明確な見積もりを求めましょう。

4. 「〜から」の意味を確認 「平米5000円から」という表現の場合、「から」の意味を確認。石膏下地の場合の最低価格なのか、全ての条件を含めた価格なのか明確にしましょう。

5. 追加費用が発生する条件を確認 どのような場合に追加費用が発生するのか、事前に明確にしておくことが重要です。


まとめ|下地確認が適正な見積もりと成功する塗り替えの第一歩

聚楽壁の塗り替えにおいて、下地の種類を事前に把握することは、適正な見積もりを得るためにも、施工を成功させるためにも不可欠です。

重要ポイントの再確認

  • 下地には石膏下地と土壁下地の2種類があり、施工方法と費用が大きく異なる
  • 石膏下地は固く傷つきにくいため追加工事が少なく、費用を抑えられる(平米5,000円〜6,000円程度)
  • 土壁下地は水を吸って傷つきやすいため、薄塗り石膏での補修が必要で費用が高くなる(平米6,000円〜8,000円程度)
  • 電気スイッチカバーを外せば自分で下地を確認できるが、塗り替え確定後に行うのが無難
  • 見積もりは必ず現地調査を経て、下地の種類を確認した上で出してもらうべき

プロに依頼する際のチェックリスト

見積もりを依頼する際は、以下を確認しましょう:

✓ 現地調査で実際に壁と下地の状態を確認してくれるか
✓ 見積書に下地の種類(石膏 or 土壁)が明記されているか
✓ 下地補修費用が内訳として示されているか
✓ 平米単価の「〜から」が何を意味するのか説明があるか
✓ 土壁下地の場合の追加費用について事前説明があるか

稲熊氏のインタビューから学べるのは、左官のプロは必ず下地を確認してから施工方法を決めるということです。素人判断で「とにかく安く」を追求するのではなく、下地の状態に応じた適切な工法を選ぶことが、長持ちする美しい仕上がりにつながります。

塗り替えを検討されている方は、まず電気スイッチでの確認か、プロによる現地調査で下地の種類を把握することから始めましょう。それが、適正価格での満足いく塗り替ええへの第一歩です。

この記事のポイント:

  • 下地の種類確認が費用と品質を左右する
  • 電気スイッチで自分でも確認可能
  • プロの現地調査と詳細見積もりが成功の鍵
  • 石膏下地と土壁下地では2.5万円〜3.5万円の差が出る
  • 下地に応じた適切な工法選択が長持ちする仕上がりを実現
聚楽壁のイメージ

主要トピック「聚楽壁とは何か 完全ガイド」

こちらの関連記事では、総合的に「聚楽壁」について解説しています。この記事の後に是非ご一読下さい。

編集後記

長年左官の現場に携わる中で、「見積もりと実際の金額が違う」というトラブルを何度も見てきました。その多くは下地の種類が事前に確認されていなかったことが原因です。石膏下地と土壁下地では施工方法も費用も大きく変わるのに、それを知らずに契約してしまうケースが後を絶ちません。電気スイッチを外すだけで分かる簡単な確認方法があることを、もっと多くの方に知っていただきたいと思います。聚楽壁の塗り替えを検討されている方は、まず下地を確認してから見積もりを取ることで、適正価格で満足のいく仕上がりを実現できます。分からないことがあれば、遠慮なく左官のプロに相談してください。

Author:稲熊サトシ

株式会社イナマサ業務店 代表取締役
対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重、静岡など一部)
対応できる工事:内装工事、外壁工事、漆喰珪藻土タイル洗い出しかき落とし
お薦めのデザイン:コンクリート系, フラット系, スタッコ系
備考:毎朝6時半に職人を見送ってから現場に向かいます。休日は家族で買い物するのが楽しみです。
プロフィール
愛知県名古屋市天白区出身、丑(うし)年、おひつじ座
【好きなもの】手羽先、ビール、モルタル仕事、ドライブ、釣り、温泉、DIY
【苦手なもの】納豆、スポーツ、SNS、初対面なのに馴れ馴れしい人、コミニケーションの取れない人
【マイブーム】ルアーフィシング

052-832-7679
愛知県名古屋市天白区海老山町1105