
ガレージとは?(garage)
車両を壁・天井で囲い、出入口に扉(シャッター等)を備えた屋内駐車空間。風雨・盗難から車両を保護し、収納・作業を兼ねる用途も多い。建物一体型・独立棟・半地下型などがある。
タイプ
- ビルトイン(インナー):建物と一体。動線良いが防火・換気・遮音配慮が増える。
- 独立ガレージ:外構側に設置。振動・臭気が居住部に伝わりにくい。
- シャッター形式:オーバースライダー/巻き上げ(電動・手動)/引き戸など。
使いどころ/目的
- 外構・エクステリア
- 風雨・日射・落雪・粉塵から車両保護。防犯性を確保。
- 物置・工具・タイヤの収納、洗車・簡易整備の作業場を兼用。
- 内装(仕上げ・ゾーニング)
- 土間コンクリートやモルタル金ゴテで耐摩耗・清掃性を確保。壁は不燃仕上げ+当て板で衝撃対策。
- 室内と一体演出時は気密・遮音・防臭の境界納まりを明確にする。
- 下地条件・法規(混同・誤用注意)
- 建築確認・建ぺい率・容積率・防火地域の外壁・開口制限を事前確認。
- 換気量(自然換気 or 機械換気)と排気位置を明示。
- 排水勾配・集水桝を計画。オイル・洗剤の取扱いに留意。
似ている用語
- ガレージ vs カーポート:ガレージは四周を囲い扉で施錠、防犯・保管・作業に向く。カーポートは屋根のみで開放的・短工期。
- ガレージ vs ピロティ駐車:ピロティは建物の吹抜下部に駐車する構成で外気同等。ガレージは囲い+扉で屋内扱い、遮蔽・防犯に優れる。
- ガレージ vs 倉庫:倉庫は物品保管主体で車両用途は想定外のことが多い。ガレージは車両寸法・開口・ターン動線に最適化。
- ガレージ vs 車庫一体型ポーチ:住宅の庇下スペースを延長して駐車する案。構造負担は建物側にかかり、耐火・雨仕舞いの検討が増える。
施工上の注意点・よくあるミス
- 床のひび割れ・汚れ
- 土間は目地割りと最小配筋、仕上げ硬化材や塗床で耐摩耗・防汚。ガソリン・油に強い仕様を選ぶ。
- 勾配不足・排水不良
- 外へ1/100〜1/50目安で流す。屋内集水は封水トラップで臭気逆流を防止。
- 換気・排気の不足
- 一酸化炭素・VOC対策に低位吸気+高位排気または機械換気。隣地へ直接排気しない。
- 開口高さ・梁下干渉
- SUV・キャリア・ハイルーフ対応で開口高さとシャッター巻取り寸法を実測で確認。
- 防火・区画の欠落
- 住宅一体の場合、界壁の不燃・気密、ドアの自己閉鎖、床段差で液体止めを設ける。
- 騒音・振動
- シャッターレール・モーターの防振、室内側は**遮音下地(PB二重+断熱)**で緩和。
- 結露・臭気の室内流入
- 居住部との取り合いで気密ライン連続、土間断熱や防湿シートを忘れない。
- 照度不足・配線露出
- 作業照度(天井灯+手元灯)と防犯カメラ・人感照明。露出配管は衝突保護。
関連する用語
土間/コンクリート/雨仕舞い/換気量/耐火・区画/遮音/ガレージハウス
カーポート/オーバースライダーシャッター/塗床(エポキシ・ウレタン)/集水桝・グレーチング/防油堤・液体止め段差
