
マイクロクラックとは、モルタルやコンクリートなどの表面に生じる肉眼では確認しにくい極めて微細なひび割れのことを指します。
マイクロクラックは、主に乾燥収縮や温度変化、硬化時の内部応力によって発生する幅0.1mm未満の極小ひび割れです。構造上の強度に影響することは少ないものの、雨水や汚れの侵入、白華(エフロレッセンス)の発生を促す要因になる場合があります。塗装や左官仕上げでは、仕上げ後の早期段階に発生しやすく、弾性下地材や微弾性フィラーを使用して抑制します。マイクロクラックは経年劣化の初期兆候とも言え、点検や再塗装の判断指標としても重要です。
発生する主な原因
- 乾燥収縮
モルタルや塗り壁材が硬化・乾燥する過程で体積が減少する - 急激な水分蒸発
高温・強風・直射日光下での施工や養生不足 - 塗り厚・材料配合の不均一
部分的な応力集中が起きやすくなる - 下地の動き・不陸
下地材の伸縮や微振動が表層に伝わる - 材料特性
セメント系材料は特に発生しやすい傾向がある
性質と評価
- 構造クラックではない
建物の耐震性・安全性に直結するものではない - 美観への影響が中心
光の当たり方や経年で目立つ場合がある - 水の侵入リスクは低い
ただし屋外や防水層直上では注意が必要 - 完全ゼロは現実的でない
左官仕上げにおいて“許容される現象”として扱われることも多い
対策・抑制方法
- 適切な下地処理
吸水調整材・シーラーの適正使用 - 施工環境の管理
直射日光・強風を避け、急乾燥を防ぐ - 養生の徹底
湿潤養生や保護材による水分管理 - 材料選定
樹脂改良型・柔軟性のある仕上げ材を使用 - 意匠的許容
テクスチャー仕上げや色設計で視認性を下げる
