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性質の要点
- 主成分:炭酸カルシウム(CaCO₃)
- 特徴:白色度が高い/酸に弱い(酸洗い不可)/硬度は中程度(花崗岩より軟らかい)
使いどころ/目的
- 外構・玄関まわり
- 洗い出し舗装の骨材(白系の上品な表情)。
- アプローチ・犬走りの意匠砂利(飛散防止に見切りや樹脂固化材を併用する場合あり)。
- 内装・仕上げ
- **研ぎ出し(テラゾー)のチップとして使用。磨きで光沢と斑(ふ)**を出す。
- 左官の化粧砂として微粒を配合し、粒感・反射を付与。
- 庭園・景観
- 枯山水・坪庭の白砂利。雨筋・苔とのコントラストを狙う。
- 下地条件・注意(混同・誤用に注意)
- 白川砂や川砂利=石英・花崗岩系と性質が異なる。酸洗い・強酸性洗浄剤は溶解・変色の恐れ。
- コンクリートやモルタルに用いる場合は粒度・結合材量・水量を計画し、試験施工で露出具合を決める。
似ている用語
- 寒水石 vs 白川砂:どちらも白系意匠だが、寒水石は大理石系(炭酸塩)で酸に弱い。白川砂は花崗岩系(珪酸塩)で硬く酸に比較的強い。
- 寒水石 vs 大理石チップ:広義には同系だが、寒水石は白色度と粒度規格を意匠用途向けに揃えたものの呼称として使われることが多い。
- 寒水石 vs 川砂利:川砂利は丸み・色が混在し、硬度・吸水もまちまち。寒水石は白系で選別され、均一な意匠を得やすい。
- 寒水石 vs 砕石(路盤):砕石は構造用骨材で角張り・色は不揃い。寒水石は意匠・仕上げ用途が主。
施工上の注意点・よくあるミス
- 洗い出しのタイミング誤り
- 早すぎ:骨材流出・露出ムラ。遅すぎ:表層が固く洗えない。小面で試験洗い。
- 粒度・配合の不整合
- 粗すぎで角欠け・ピンホール、細かすぎで単調。最大粒径・混合比を事前決定。
- 白さの汚染・錆
- 鉄粉・鉄ビスの接触で錆汚染。SUS工具・清掃徹底。土系の色水流入を避ける排水計画。
- 酸洗い・強アルカリ洗浄の乱用
- 炭酸塩は酸で溶ける。清掃は中性~弱アルカリを基本に、目立たない所で確認。
- 屋外の凍結・汚れ対策不足
- 勾配・排水を確保。必要に応じ**浸透型撥水剤(艶消し)**を試験施工。
- 結合材選定ミス
- 研ぎ出し・洗い出しで結合材が弱い/過水→骨材脱落。水量・樹脂(必要時)・セメント比を管理。
- メンテ計画の欠落
- 庭砂利は目詰まり・苔が出やすい。定期攪拌・洗浄や落ち葉対策を前提に。
関連する用語
骨材/洗い出し/研ぎ出し(テラゾー)/撥水剤/試験施工
白川砂/伊勢砂利/大理石チップ/川砂利/豆砂利・三分石



