
アスファルトシングルとは?
ガラス繊維マットにアスファルトを含浸・塗布し、表面に鉱物粒(彩色石粒)を圧着した軽量屋根材。読み方:あすふぁるとしんぐる/英語:Asphalt Shingle。
構成・仕上げ
- 下層:ガラス繊維マット+改質アスファルト
- 表層:彩色石粒(紫外線・耐候保護/意匠)
- 形状:3タブ/アーキテクチュラル(ラミネート)など
使いどころ/目的
- 戸建住宅の急勾配屋根(約3/10以上):軽量で揺れに強く、意匠バリエーションが豊富。
- 屋根改修:既存スレートからの葺き替え・カバー工法で荷重増を抑える。
- 海沿い・寒冷地:製品グレード次第で塩害・凍害に配慮(下葺きと留め付け仕様を強化)。
- 誤用注意:基本は屋根材。外壁への縦張り例は海外にあるが、日本では防火・下地・納まり要件のハードルが高い。
似ている用語との違い
- アスファルトシングル vs ガルバリウム鋼板:軽量同士だが、鋼板は金属音・熱伸び対策が要。シングルは雨音が柔らかい一方、強風時は剥離対策が肝。
- アスファルトシングル vs スレート(繊維セメント板):施工性は双方高い。スレートは割れ・苔対策、シングルは留め・接着と下葺きの気密連続性が品質差。
- アスファルトシングル vs 粘土瓦:瓦は重厚・長寿命だが重量増。シングルは軽量・意匠多彩だがグレードにより耐候年数が変動。
- シングル vs アスファルトルーフィング:ルーフィングは下葺き防水材、シングルは仕上げ屋根材。役割が異なる。
施工上の注意点・よくあるミス
- 下地条件:構造用合板は乾燥・フラット・清掃を徹底。段差・目違いは表面に響く。
- 下葺き連続性:谷・軒先・ケラバ・棟でルーフィングの重ね代・立上げを切らさない。アイスガード等の防氷雪材は寒冷地で追加。
- 留め付け:釘は頭飛び・斜め打ち厳禁。所定本数と位置、野地貫通を確認。ラミネート品は接着ライン活用。
- 温度と接着:低温時はセルフシールが働きにくい。仮留め増し、日射後の圧着、接着剤補助を併用。
- 強風対策:風上側から張り進め、ケラバ金物+接着増し。台風常襲域は高耐風仕様を選定。
- 納まり:トップライト・配管まわりの捨板金と防水立上げの二重化。棟換気は雪返し・防虫網を正規部材で。
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